受験生の皆さんはどのように自分の受ける大学を決めていますか?
その中でも国公立と私立の選択は非常に悩みどころです。
東大!京大!などの旧帝国大学であれば悩まずに受験まで走っていくことがベストです。
でもそれ以外の大学を目指すのであれば、何を基準に地方国公立や私立大学を決めるのが良いのでしょうか。
いろいろな意見はあると思いますが、いくつかの切り口からどちらがよい選択なのか考えてみましょう。
はじめに
はじめに地方国公立大学と有名私立大学のどちらを目指すべきかの結論をお伝えしますと、
人による!!
ということになります。
そんな元も子もないことを言うなよ、、と感じた人も多いと思います(笑)
ただ実際に自分に合う方にいくことがベストな選択肢になります。
それを判断するためのいくつかの切り口をこちらでお話ししていきます。
受験という視点
まずは受験という視点になります。
受験生の皆さんにとっては一番身近で考えやすい観点ではないでしょうか。
まず地方国公立大学の場合ですが、受験する学校にもよりますが基本的には5教科7科目ほど必要になるケースが非常に多いです。
一方で私立大学の場合は、3教科での受験になることが一般的です。
じゃあ、教科の少ない私立の方が有利??と考える人も多いと思います。
でも、本当にそうなのでしょうか?
旧帝国大学レベルの国公立に進まない限りは、実はそうとも限りません。
国公立大学の場合は共通テストを受験する必要がありますが、その必要な得点力は平均点程度になることが往々にしてあります。
一方で、早慶やGMARCH、関関同立といわれる上位の有名私立大学に入るためには、3教科の得点力水準をかなり高く要求されます。
全教科満遍なく点数を取る方が得意な人もいれば、少ない科目で特化して点数を高めていく方が得意な人もいます。
特に私立大学の入試方式は非常に多様化しており、ひとつの大学のひとつの学部に入るために20近くの方法があることも、、
そして、同じ点数の模試でも出願方法によってはE判定から一気にB判定に変わることもあります。
自分に合った学習方法や、得点能力によって入試方式を考えるなど、受け方によって自分の得意を活かすことができます。
自分にはどの得点方法があっているのかをよく考えて、志望校決定のひとつの条件にしてみてください。
費用という視点
次は費用という視点です。
これは当たり前に国公立の方が安いやろ!!!と思ったのではないでしょうか?
でも果たして本当にそうでしょうか?
確かに学費は間違いなく、国公立大学の方が安くつきます。
文部科学省の調査によると、平成26年度(文科省公開の最新情報)の国立大学の授業料は535,800円/年、私立大学の場合は平均864,384円/年。これにそれぞれ入学金がかかる(国立282,000円、私立261,089円)。
https://resemom.jp/article/2016/10/13/34265.html#:~:text=%E6%96%87%E9%83%A8%E7%A7%91%E5%AD%A6%E7%9C%81%E3%81%AE%E8%AA%BF%E6%9F%BB,%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%82%88%E3%81%86%EF%BC%88%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%951%EF%BC%89%E3%80%82
しかし、地方の国公立に進むと学費以外の様々な費用がかかります。
下宿の費用やその生活費、そして休みごとの帰省費用。
また大学は1年間のうち4ヶ月間も休みがあります。
下宿をすればその期間にも、家賃が発生することになります。
通える範囲にあれば、その期間は定期代や交通費はかかりません。
確かに都市部だと物価が高いなどもあるかも知れませんが、地方国公立にいくことによる、本来かからないコストまで考えるとどちらがお得なのでしょうか。
ぜひ純粋な学費だけでなく、大学生活に関わる全ての費用に目を向けて受験する大学を選択して欲しいと思います。
就職という視点
そして就職という視点です。
正直にこれが最も重要な観点だと思います。
こちらに関しては絶対に有名私立大学の方が有利になります。
それはなぜか?
当たり前ですが、就職活動というものは、大学を拠点に行うことが一般的です。
その際に地方にいるという、その事実が既にリスクになっています。
今日本には約220万という数の株式会社があります。
そのうちの約25%が東京に、約10%が大阪にあります。
そして続く神奈川、愛知と上位の4都府県だけで全国の企業数の50%を占めています。
上場企業となると、さらに都市部への集中が顕著に出てきます。
日本には全部で3,836社の上場企業が存在します。
上場企業の多くは大都市圏に集中しており、東京都、大阪府、神奈川県、愛知県、埼玉県の5都府県には上場企業全体の75.2%にあたる2,885社が本店を置いています。
5都府県の株式会社についてみると1,170,497社 (53.3%)、人口ベースでは46,721,848人 (36.6%)であり、
人口の集中よりも産業の集中、すなわち株式会社数、特に上場企業の大都市圏偏在が顕著であることがわかります。
https://xn--vckya7nx51ik9ay55a3l3a.com/analyses/number_of_companies
どう考えたって都市部にいる方が就職活動は有利です。
そして今は就職活動以外にもインターンの参加や、OBやOG訪問と企業に応募するだけでは就職できない時代になってきています。
そしてそのインターンは全て都市部で実施されています。
OBやOGに会うことも、当然勤務地の近くとなれば必然的に都市部に身をおいた学生の方が有利ということです。
もちろん、地方で働きたい!公務員を目指す!という人にはあまり関係のない話ではありますが、地方と都市部には圧倒的な経済規模の差が存在しています。
これを知らずに地方国公立に進んだ人たちは、就職活動のために毎週夜行バスに乗り、交通費や宿泊費を支払う羽目になります。
くれぐれも入学後に必ず、社会に出ることになることを忘れないようにして、進学する大学を選ぶようにしましょう。
最後に
いかがだったでしょうか。
思考停止に大学を決めるのではなく、こういった視点を持ちながら、自分が大学卒業後にどんな姿を目指すのか、どんな生活を望むのかということもセットで考えるようしましょう。
全てが思うような大学はないかも知れませんが、自分で納得して進路を決めることができる人間になってもらえると幸いです。