文系理系はどちらに進むべき?進路の違いや年収の差など、メリットとデメリットを考えてみます。

こんにちは、ぼうです。

今回は新高校1年生の方や、これから大学受験に向けた勉強を考えている受験生の方にとって非常に悩ましい問題に切り込んでいきたいとおもいます。

その問題とは文系と理系の選択についてです。

一般的に、高校1年生の秋から冬にかけて文系と理系の選択を迫られることが多いと思います。

この理由としては、高校2年生からの履修科目の配分を文系に寄せるか、理系に寄せるか考慮しなくてはならないためです。

しかし、高校1年生の秋までに高校在学中に学ぶ内容はほとんどないに等しく、この時点で文系と理系の選択を強いられるというのは非常に難しいと言わざるを得ません。

今回はこのような内容に対し、考える物差しをみなさんにお渡しすることで文系と理系の選択に後悔がないようにサポートしたいと思います。

目次

そもそも文系と理系の違いって何?

ここから大学受験や、この先の進路を考え出すみなさんにとって、文系と理系という言葉自体が聞き馴染みがないかもしれません。

漠然と文系といえば国語系、理系といえば数学系みたいな印象を持っている人も多くいます。

あながち間違ってはいませんが、これらは大きすぎる区分のため進路を選ぶために必要な情報が揃っている状態とはいえません。

ここでは文系や理系といった大きな区分だけでなく、大学で学ぶ学問を少し掘り下げることによって、すこし見えやすくしてみます。

実は文系や理系といった括りはとても大きな括りとなっており、これは上の画像のような形でさらに掘り下げることができます。

ここで挙げている具体的な医学や、政治学などの学問についてはあくまで例の1つであり、これ以上に山ほどの学問領域があります。

さらにいうと、学問の領域はさらに広がっており今日でも多くの学部が作られたりもしていますね。

この学問領域を文系理系といった形で分けていくと下のようになります。

ちょっと薄くて見にくいですが、人文科学のほぼ100%と社会科学の大部分は文系に占められています。

また自然科学のほぼ100%と社会科学の少数の分野が理系によって占められていることがわかります。

文学部などは人間の生み出した作品などを考察することで新たな解釈を生み出すことや、よりよい作品を作ることなどに取り組むため、人間の産物を対象とするという人文学の対象としてもわかりやすいため、文系という学問領域に内包されていることも理解しやすいと思います。

また、対照的に医学なども人体を構成する臓器などを研究対象とし、理学などもまさに地球上の自然現象を対象とする学問のため、理系という学問領域に含まれることはわかりやすいですね。

ここで少々複雑なのが社会科学です。

大部分は人間や社会などを対象とするので文系的なアプローチが多くなりますが、経済学や心理学などの特定の分野では理系的なアプローチが大切になってきます。

経済学や心理学では統計的な視点が必要とされることも多く、統計には高度な数学の知識教養がひつようになりますので一概に文系と断じることができない特殊な学問領域と言えますね。

※経済学や経営学が真ん中で区切られているのはあくまで表現上の理由です。

一旦、文系と理系の括りについては以上としますが、総括すると人間自体や人間が生み出した社会や産物について学ぶのが文系、自然自体を対象としてその法則を突き詰めて学ぶのが理系ということになります。

文系と理系の割合は?どちらの方が多い?

文部科学省が全国の高校3年生を調査したところ理系を選択する生徒が32%、文系を選択する生徒が68%となっており、文系選択の学生が圧倒的に多いことがわかります。

この理由としては、文系科目が理系科目に比べて履修難易度が低いことや、女性の選択する学問範囲に文系が比較的多いことが考えられます。

理系の花形である工学系の学部や、専門性の高い理学系の学部などでは男女比が9:1となることも珍しくなく、やはり理系学部はまだまだ男性を中心とした学問と感じられることが多いようです。

また、数学などは小学校から高等学校までの範囲が有機的に繋がっていることもあり、途中途中で脱落する生徒が多いことも理系離れを助長しています。

それに伴って、物理や化学等の数学の素養を要求する学問では数学が苦手なことにより、理科科目も苦手になってしまう負の連鎖もありますね。

当然ですが、理系に男性が多いのは結果論であり、女性が理系に向いていないと言うことでは決してないので安心してください。

僕の周囲にも理系の女性が多くいますが、皆さん数学や理科学などの科目が大好きとのことですので、自分が好きな学問を選ぶことが大切ですね!

文系に進むとどんな就職先があるの?年収や就職への影響は?

文系には多種多様な就職先があり、特定の学部に進まないと就職できないというような事態はそうそう起こりません。

文系の中で現在最も難易度が高いとされる弁護士や公認会計士などの資格であっても法学部や経済学部等で学ぶ必要はなく、どの学部であっても目指すことが可能となっている資格です。

この理由としては、文系の学問が要求する力としては知識を要求することが多く、それらは書籍などから吸収ができるものが大部分であるため、理系のような特殊な環境が不要となることが挙げられます。

反対に理系では大規模な実験装置がないと学べない内容もありますので、この点は注意が必要です。

 

また、文系出身者が就職する場合、就く仕事の多くが営業に関する仕事となります。

どんな業種であっても顧客がおり、その顧客との接点になる仕事に当初配属されることが多いです。

一方で社内での配置換え等で営業とは異なる職種に配属されることも多いので、一概に営業のみと考える必要はないようです。

ちなみに、以下画像はトヨタ自動車株式会社の募集要項になります。

トヨタ自動車株式会社の場合、文系学部出身者が内定を目指すとしたら事技職の中の事務職を選ぶことになり、その中から管理部門である総務、法務、財務などの部門や、営業部門等に配属されることになります。

といっても入社早々に専門性が要求される法務や財務などに配属されることはそうそう起こりませんので、多くの場合は営業部門に配属を受けることになります。

 

先ほどは日本のトップメーカーであるトヨタ自動車株式会社を挙げましたが、その他の人気の就職業界としては、メーカー、総合商社、金融等が挙げられ、これらの業界は基本的には就職の難易度が高いとされます。

気になる文系の平均年収については、559.02万円という結果になりました。

年収に関するデータは独立行政法人経済産業研究所によるデータを参考にさせていただきました。

またこちらはあくまで平均値になりますので、中央値で考えると異なる結果になりますのでご注意ください。

理系に進むとどんな就職先があるの?年収や就職への影響は?

理系に関しては文系と異なり、大学後の進路の選び方によって就職先や職種が大きく異なることがあります。

理系は多くの職種において、専門知識が要求されることが多いため、大学4年間で学びを終了せず大学院まで進むパターンが多くなります。

文部科学省の学校基本調査によると、理学系や工学系の卒業生の約40%が大学院に進学しているようです。

これは全国の平均の値になりますので、学力が高い層になればなるほど大学院に進学する割合は高いと言えます。

研究開発を行うスタッフの大部分は大学院までを修了した経歴を持つ場合が多く、企業によっては募集要件の中に大学院卒業(修士)を求める企業も少なくありません。

つまり、技術職として他の学生と遜色ない就職活動を行いたいのであれば、大学院に進学することも視野に入れるべきと言えますね。

下記画像は東洋経済オンラインの「大学院卒の採用が多い会社」から引用しておりますので、興味がある方は以下リンクからご参考くださいね。

[blogcard url=”https://toyokeizai.net/articles/-/271923?page=2″]

引用:東洋経済オンライン

 

先ほどの文系学部卒業の例に合わせて、トヨタ自動車株式会社の例で説明すると理系の技術者としての採用とは事技職の中の技術職を指します。

新規の自動車の研究開発や、製造ラインの品質管理など職種は多岐に渡り、理系に関しては就職する企業によって職務の内容は異なると言えるでしょう。

また、理系に人気の業界としては圧倒的にIT業界が強くなっています。

これは時代の流れでもありますが、現代社会はITと切っても切れない関係にあります。

ITといってもさまざまな職種がありますが、多くはSEと呼ばれるシステムエンジニアとしての働きになります。

顧客の要求する仕様に沿って設計書を作成し、実際にコーディングするプログラマーに仕事を卸していく領域になります。

システム設計は家づくりに似ていると言われますが、システムエンジニアを建築士とするとプログラマーが大工さんのイメージですね。

気になる理系の平均年収については、600.99万円という結果になりました。

文系よりも収入が高いというデータが出ましたが、就職する上で大学院までを視野に入れる必要があるなどの必要コストも多くなるのでその点は考慮が必要になりますね。

年収に関するデータは独立行政法人経済産業研究所によるデータを参考にさせていただきました。

またこちらはあくまで平均値になりますので、中央値で考えると異なる結果になりますのでご注意ください。

まとめ

文系と理系の比較はいかがでしたか?

高校1年生の途中である文理選択が将来に大きな影響を及ぼすかもしれないと考えると慎重に選択したいですね。

一点、文系から理系にスイッチ(変更)することは極めて難しく、理系から文系にスイッチすることは比較的容易です。

この理由は前述でもありますが、数学や理科という科目の難易度と連続性にあります。

数学を受験科目として完成させるためには小学校から高等学校までの算数と数学が完成している必要があり、途中で苦手になってしまった場合取り戻すことが難しいという性質があります。

また、理科に関しては数学ができることを前提とされる科目であるため、そもそも数学が苦手な場合気軽にスイッチができないという壁があります。

もし、文系理系ともに苦手意識がない状態で文理選択を悩んでいる場合は一旦理系を選択することも賢い選択です。

理系科目と比べ文系科目は積み上げの部分が少ないため、途中から勉強を始めても間に合う可能性が高いです。

ただ、文系であっても理系であっても努力をすれば克服できる科目であることは間違いありませんので、現在の苦手意識だけで文理選択をするのは控えましょう。

みなさんの進路選択に少しでも役に立てたらと思います。

今回の記事はここまでとします。

日本史と世界史の選択を悩む文系受験生はこちらをチェック!

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