【入門70とどっちが良い?難易度は?】英文読解入門基本はここだ!の解説

・英語長文をなんとなくで読んでしまう。
・短い意味が取れるが、長文になると読めなくなってしまう。
・英語の偏差値が50前後で止まってしまっている。
・『入門英文解釈の技術70』とどちらが良い?

この記事は上のような悩みを持った人に向けて書かれています。

結論としては、『英文読解入門基本はここだ!』を用いることでなんとなく読んでいた英語長文が正確に読めるようになります。英語の暗記は頑張っているが、長文になると途端に苦手になってしまう人におすすめです。『英文読解入門基本はここだ!』と『入門英文解釈の技術70』は同等レベルの教材ですが、解説の量は本書が優れています。たくさんの解説が必要な人は本書を選びましょう。

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目次

読解入門基本はここだ!の難易度と目標大学

最初に『英文読解入門基本はここだ!』のメインとなるターゲット層を紹介します。

本書は高校英語の英文法を一通り学んでいることを前提に書かれている書籍であるため、完璧ではないにせよ英文法に関する基本的な知識は持った上で利用した方が効果が高くなっています。

特に開始1ページ目から文法用語としての品詞について解説がガンガン進む形なので、英文法アレルギーの方は注意が必要です。

また、ターゲットとなる大学に関しては本書の利用のみ(英単語や英文法はその他教材を用いる)で対応可能なのは、大東亜帝国、日東駒専、成成明國獨武までのレベルと考えます。

これらの大学は高度な読解を要する文章が出題されることは少なく、基本的な文章を正確に読解することが大切となるためです。

GMARCH、早慶上智を志望する場合は本書のみで完成とするには不十分であるため、本書を利用したのちにより高度な参考書を利用することをおすすめします。

英文読解入門基本はここだ!はどのような参考書なのか?

本書を一言で言うと非常に解説が分厚い丁寧な参考書と言えます。

英語長文は英文法と比較して暗記よりも理解する必要が多くなるため、1文1文に対する解説が非常に大切になります。

なんとなく読めるけど文法上の理由等はわからないような状態で英文を読み進めていると、短い文章はなんとなく意味がわかるけど、長文になると全くわからないという状態になりかねませんよね。

こうした不安定な状態に陥らないためには、ここまでで得てきた英文法を自分の力として利用できるような精読の練習が大切になります。

その点、『英文読解入門基本はここだ!』では非常に充実した解説により、文の中で不明な点が出ないような構成になっており、たとえ独学で本書を読み進めていたとしても概ね理解できる内容です。

下記画像は左上にある The girl called Jane called on Jack . という1文の読み方を見開き1ページ利用して解説している範囲です。

短い文章であっても非常に丁寧に解説されていることがわかりますね。

ちなみに、『入門英文解釈の技術70』と本書のどちらを使うべきか悩んでいる受験生もいると思いますが、結論としては同等程度の力を養成する教材のため、どちらかを用いれば問題ありません。

前述の通り、『英文読解入門基本はここだ!』は非常に解説が丁寧ではありますが、その分掲載されている分が相対的に少ないという特徴があります。

対して、『入門英文解釈の技術70』は掲載されている文は多いものの、解説が少ないという特徴があるため、自身にあった教材を選ぶと良いでしょう。

個人的には大量の文を扱うよりは、1つ1つを丁寧に扱った方が本質的な力がつくと思うので、2冊の間で悩んだ場合は参考にしてください。

英文読解入門基本はここだ!の効率的な使用法とは?

前述の通り、本書は非常に丁寧に解説されているため前から読み進めて読了するうちに、英文読解の基本的な知識が身につくように構成されています。

作者の西氏は本書冒頭で使い方について以下のように述べています。

入試レベルの英文がまったく読めないと言う人は、まず、本書の例題と説明を順に読んでみてください。一番大切なことから順に説明してありますので、短期間で英文の読み方がわかるようになってくるはずです。
ある程度英文が読める人は、今までの半端な知識に頼らず、もう一度基本から固め直すつもりで、本書を一回に短期間で読み通してみてください。あやふやな読み方から、しっかりと自信を持てる読み方へと変化するはずです。

全く読めない人もある程度読める人も基本的には短期間で読むことを推奨されており、両者の差はイマイチわかりませんが、まずはしっかり読もうと言うことですね笑

西氏は例題と説明を順に読めば、英文の読み方がわかるようになると伝えてくれていますが、僕としてはそれだけでは不十分だと考えます。

まず英文の意味やその解説を1度読了したくらいで頭に入ったと考えるのは尚早であり、そのほとんどが短期的な記憶にしかなっていないと思いましょう。

基本的には掲載されている英文を複数回(数十回繰り返してもよい)声に出して読み込み、英文の文構造がわかった状態ですらすらと読める状態にします。

また、西氏によって解説されている内容を自分のものとするため、家族や友人に自分の言葉で説明し、不明点などを質問してもらうと良いでしょう。

英文読解入門基本はここだ!のおすすめできる人は?

・高校英文法の知識が一定程度ある人
・文法知識はあるが長文が読めない人

『英文読解入門基本はここだ!』は前述の通り、高校英文法の知識が一定程度ある人を想定して執筆されているため、高校英文法自体初めて触れる方は本書の前に文法書を一通り見た上で取り組みましょう。

特にSVOCなどの文型の知識や、名詞・動詞・形容詞等の品詞に関する解説はこれでもかというほどキーワードとして出てきますので、これらの知識に不安がある人はまずは復習が必要です。

ただ、一定程度の文法知識というと敷居が高く感じてしまうかもしれませんが、西氏は本書の中で重要な文法事項について丁寧に説明してくれているのでその点は安心です。

また、本書はあくまで長文読解のための入門書になるため、文法問題の独立問題等は一切掲載されておらず、長文の読み方のみを訓練する教材となります。

文法事項に不安があってたくさんの文法問題を解きたい方は本書ではなく、『スクランブル英文法・語法問題集』等の文法特化型の教材を用いましょう。

英文読解入門基本はここだ!のおすすめできない人は?

・高校英文法に触れたことがない人
・偏差値60以上であり英語が得意である人

次に本書をおすすめできない方について述べていきます。

先ほども述べたので概ね割愛いたしますが、高校英文法に触れたことがない方はまず文法を学んでから本書に取り組むことをおすすめします。

加えて、英語の偏差値が60以上ある中級者に関しても本書の取り扱いは注意するべきでしょう。

本書は英語初心者の方が文法と長文の橋渡しをするための教材としては優秀ですが、より高度な英文で詰まってしまう中級者には簡単すぎる内容も多くなっています。

特に1文1文の読解は正確にできるが、長い1文や複数の文章になると部の内容が取れなくなってしまうようなタイプの方には本書は不向きと言えます。

こういった方には西氏の上級者向け教材である、『ポレポレ英文読解プロセス50』を一読することをおすすめします。

本書よりは格段に難しい英文を読んでいく教材なので中級者にはもちろん上級者にとっても骨太の内容となっています。

ただ、いかに英語が得意であったとしても本書から学ぶ内容が一分もないかと言うとそんなことはありませんので、時間の余裕がある方は確認すること自体は無駄になりません。

英文読解入門基本はここだ!の後に進むべき教材を志望校別に紹介

大東亜帝国レベル(SS50程度)を志望している人

大東亜帝国を志望する受験生の方、まずはお疲れ様です。

本書は英文法を学習したのちに利用する教材ですが、なかなかの難易度であったと思います。

本書に掲載されている英文をすらすらと読むことができ、かつ説明されていた箇所が自分の言葉として説明できるまで吸収できていれば、英文を読む力としては十分であると言えます。

大東亜帝国レベルの入試では長文読解の力も大切ではありますが、それと同様に英文法や語法の知識も非常に大切になるため、本書を利用したのちは長文に関しては演習段階に入り、文法語法の知識をより拡充しましょう。

文法問題に関しては高校等で配られている教材でも問題ありませんし、書店で購入できる著名なものであれば間違い無いでしょう。

英語長文の問題集に関しては、高難易度のものを選ばず、基本に即した内容の教材を選ぶのがおすすめです。

また、こういった長文問題集は自力で解説を読むことが必要になるため、解説も充実した教材を選ぶことが良いでしょう。

『大学入試英語長文ハイパートレーニング』はレベル別に分かれている教材で、大東亜帝国レベルを目指す受験生の方は①超基礎編、②共通テストレベル編の2冊を徹底的に扱いましょう。

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日東駒専レベル(SS55程度)を志望している人

日東駒専レベルを志望している人は本書のみで英文読解の基礎を定着させるのは少々物足りないため、本書を利用したのちはさらにレベルの高い教材を利用しましょう。

おすすめは桐原書店から出版されている『基礎英文解釈の技術100』という教材です。

今回紹介した『英文読解入門基本はここだ!』に掲載されている内容との重複はありますが、より文量が増えており、複雑な中文を扱っているため、更なる訓練につながります。

また、大東亜帝国レベルの入試と同様に日東駒専レベルでも文法知識がかなり問われる入試が行われるため、先ほど紹介した『スクランブル英文法・語法』等の文法問題集を扱い、基礎問題を取りこぼさないように訓練しましょう。

成成明國獨武レベル(SS60程度)を志望している人

成成明國獨武レベルを志望している人は概ね日東駒専レベルの内容と重なります。

英文読解のレベルに関しては今回紹介した『英文読解入門基本はここだ!』だけでは不十分になりますので、先ほど紹介した『基礎英文解釈の技術100』等のより高難易度の解釈系教材を用いましょう。

英文解釈は英文法や英単語に比べて教材数が少ないため、選択肢が限られてしまいますね。

また、成成明國獨武レベルの入試では日東駒専レベルの入試よりユニークな問題(明治学院大学における英作文)が出題されることも多々あり、独自の対策が必要になる場合もあります。

過去問の研究は怠らないようにしましょう。

GMARCHレベル(SS65程度)を志望している人

GMARCHの難関大学を志望している受験生は本書ののち、先ほどご紹介した『ポレポレ英文読解プロセス50』等に歩を進め、より高難易度の英文を読む練習をすると良いでしょう。

しかし、『英文読解入門基本はここだ!』と『ポレポレ英文読解プロセス50』との間には難易度の開きがあるため、先ほど紹介した『基礎英文解釈の技術100』などの教材を間に挟む必要があります。

ただ、『ポレポレ英文読解プロセス50』は非常に高難易度の教材であるため、たとえGMARCH志望の受験生であっても英語以外に余裕がない受験生は無理をして手を出す必要はないでしょう。

文系であれば国語と社会、理系であれば数学と理科の完成度を鑑みて利用しましょう。

少なくとも、秋から冬にかけては英文解釈系の教材は終了している必要があるため、受験までに間に合わない場合は利用は見送りましょう。

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早慶上智レベル(SS70程度)を志望している人

早慶上智を志望している受験生はGMARCH志望の受験生と同様に、先ほどご紹介したポレポレ英文読解プロセス50』等に歩を進め、より高難易度の英文を読む練習をする必要があります。

GMARCH志望の受験生と異なる点は、早慶上智ではほぼ確実に高難易度の英文が出題されているため、努力目標ではなく絶対必要ラインの教材であることです。

また、早慶上智の各学部の入試問題は大学ごとの傾向というより、学部ごとの傾向が非常に強いため、オールラウンダーとしての読解力を身につけることだけでなく、各学部の入試問題に精通している必要があります。

各学部に適した参考書というものは当然販売されていないため、自身が志望する学部の赤本を徹底的にやり込み、必要な対策を取ることが大切になりますね。

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