【レベルや使い方は?】マドンナ古文の解説

・『マドンナ古文』のレベルや難易度を知りたい。
・『マドンナ古文』の効果的な使い方を知りたい。
・『マドンナ古文』シリーズについて知りたい。

この記事は上のような悩みを持った人に向けて書かれています。

結論としては、『マドンナ古文』は大東亜帝国〜早慶上智までの入試に対応しています。章を追うごとに前の章で学んだ知識が付いている前提で進むので、1章から順番に進み、各章毎に知識を整理して完璧になってから次の章に進むことが効果的な使い方です。『マドンナ古文』のシリーズには読むための文法を学べる『マドンナ古文』古文単語を学べる『マドンナ古文単語230』古文常識を学べる『マドンナ古文常識213』などがあります。

目次

マドンナ古文の難易度と目標大学

最初に『マドンナ古文』のメインとなるターゲット層を紹介します。

『マドンナ古文』はこれから本格的に古文の勉強を始める人や、古文が苦手な人、共通テストレベルの古文で得点できない人であっても取り組める比較的優しい難易度の参考書となっています。

また、本書は大東亜帝国から早慶上智までの幅広い大学に対応しています。

ただし一点注意があります。

本書はあくまで古文を読むための文法を学ぶことに特化した参考書になりますので、本書のみでは古文の知識は不十分です。

料理で例えると、レシピや手順書を読んでいる状態に近いです。

実際に料理を作るためには材料や調理器具が必要で、さらには自分の手で作ってみないと上手くいかないように、入試の古文で得点できるようになるためには、本書で古文を読むための文法の基礎やコツを習得した上で、他に古文常識や古文単語の暗記、文法、読解の練習が必要になります。

マドンナ古文はどのような教材なのか?

・440万部以上売れた人気の古文参考書シリーズの一つです。
・予備校の講義を文字に起こしたもので語り口調となっています。
・古文を読むための文法を学ぶことに特化した参考書です。
・古文の参考書では珍しい横書きの参考書です。

まず、本書は元東進ハイスクール予備校講師であり、マドンナの愛称で親しまれている荻野氏によって書かれた参考書になります。

『マドンナ古文』のシリーズは毎年受験生に人気かつ定番の参考書となっており、本書の他に『マドンナ古文単語』や『マドンナ古文常識』などがあり、『マドンナ古文』シリーズは440万部以上売られたベストセラーです。

本書の特徴として、荻野氏の予備校の講義をそのまま文字に起こした参考書となっているため、書式が語り口調となっており、古文が苦手な人でもとっつきやすく、これから本格的に古文の勉強を始める人であっても取り掛かりやすい参考書となっています。

本書の内容としては、古文を読むための文法を学ぶことに特化した参考書となっており、細かい文法や語法の事は置いておいて、まずは習うよりも慣れろのスタンスで古文を読んでいき、古文そのものに慣れていくことを目的としています。

本書について著者の荻野氏は2章の冒頭で、以下のように述べています。

高校の古文のレッスンの多くは、品詞別に順々に説明するというのがふつうのやり方で、短文練習をしてから読解へと導きます。でも私は逆行して、前章で”長文読解”から始めました。泳げない子をいきなり海に放り込んだようなもの。みなさんは面くらったと思います。〜略〜また、この”読む文法”のほうが圧倒的に入試の出題頻度は高い!だから私は”読む文法”を先に教えます。

『マドンナ古文』

また、本書は古文の参考書では珍しい横書きの参考書となっているため、違和感を感じる人もいるでしょう。

本書を用いて学習したい人は横書きの書式に少しずつ慣れていく必要があります。

マドンナ古文の効率的な使用法とは?

・1章から順番に解く。
・章毎に不明点や疑問点を解消し、完璧にする。
・最終章の演習問題にも取り組む。

本書は必ず1章から順番に進めていくことをおすすめします。

理由としては、本書は文法14章と演習1章の計15章で構成されており、1章毎に新しい知識を習得していきます。

そして、章を追うごとに、前の章までの知識が身に付いている前提で進んでいくため、各章を飛ばして進めたり、好きなところから始めると内容がちんぷんかんぷんになってしまう恐れがあります。

1章から順番に沿って前から進めていき各章で不明点や疑問点がある状態で次の章に進むとこちらも内容がちんぷんかんぷんになってしまう可能性が高いため、必ず各章を完璧にしてから次の章に進むようにしましょう。

また、最後の15章では早稲田大学や立教大学、京都産業大学などの大学を中心とした演習問題が掲載されているため、1章〜14章で培った知識を総動員して取り組みましょう。

マドンナ古文のおすすめできる人は?

・既に古文に触れている人
・本格的に古文読解の勉強を始める人

高校の授業などで既に古文に触れている人やこれから本格的に古文読解の勉強を始める人にとって本書はとてもおすすめです。

古文単語を少し覚えたし、文法も識別が完璧とは言えないがまあ勉強したけど、読解になるとちんぷんかん分で、全然古文が読めないという人は荻野氏の言う”読む文法”を学習していないからと言えます。

本書を通して”読む文法”を学習することで今まで以上に読解がスムーズに進んだり、今後本格的に始める読解の基礎を築くことができます。

マドンナ古文のおすすめできない人は?

・古文を初めて勉強する人
・書式に抵抗を感じる人
・演習量の確保をしたい人

古文を初めて勉強する人に本書はあまりおすすめ出来ません。

本書に取り組むにあたって、完璧に古文単語や古文の文法を暗記している必要はありませんが、重要語句を少し覚えるなどの古文の知識が少しはないとほぼ内容が理解できない可能性が高いです。

古文を0から勉強する人は本書よりもさらに丁寧な『富井の古典文法をはじめからていねいに』などを用いて古文の基本のキから学習することをおすすめします。

前述の通り本書は他の国語の参考書でもあまりない、古文を横書きで左から右に読解していく書式をとっています。

大学受験の国語の参考書は数多くありますが、この横書きの形式の参考書は非常に珍しいかと思います。

実際の大学入試でも横書きで出題されることはほぼないと言っても過言ではないため、本書の書式に抵抗がある人にはおすすめ出来ないため、そうした人は別の参考書を用いて学習を進めることをおすすめします。

文法、読解問わず、演習量の確保をしたい人にとっても本書はおすすめ出来ません。

繰り返しになりますが、本書は語り口調で解説が多めの参考書となっているため、問題数が多いとは言えません。

どんどん文法や読解の練習を積みたい人は他の問題集を用いて読解の練習に取り組みましょう。

マドンナ古文の後に進むべき教材を志望校別に紹介

大東亜帝国レベル(SS50)が志望校

大東亜帝国の国語の入試では一部の文学部を除き、古文が不必要なことが多いため、自身の志望大学や学部に古文が必要かどうかを確認しておきましょう。

入試科目に古文が必要な人は以下の日東駒専(SS55程度)が志望校を参照下さい。

日東駒専レベル(SS55程度)が志望校

本書の後は実際に古文読解に移行し、演習量を確保しましょう。

ただし、古文常識、古文単語、文法をまだ学習していない人はこれらの学習先に行い、既に古文常識、古文単語、文法を学習している人は本書の後は『古文上達入門編』に進むことをおすすめします。

『マドンナ古文』で読むための文法については学び終えているため、『古文上達基礎編』を用いて設問を解くための文法を身に付け、同時に演習量を確保しましょう。

その後は志望大学の過去問題演習を行いましょう。

成成明國獨武レベル(SS60程度)が志望校

成成明國獨武の大学群の国語の入試科目では以下のようになることが多いです。

大学名現代文古文
成蹊大学ありあり
成城大学ありあり
明治学院大学ありあり
獨協大学ありなし
國學院大学ありあり
武蔵大学あり選択式

自身の志望大学や入試方式で古文が必要になるか確認しておきましょう。

入試で古文が出題される方で古文を最低限、合格点を目指したい人は上記の日東駒専(SS55程度)、古文を得点源にしたい人は以下のGMARCHを志望している人を参照下さい。

GMARCHレベル(SS65程度)が志望校

GMARCHの古文の入試は前述の『古文上達入門編』よりも難易度が高い問題が出題されることが多い為、もう一段階上の問題集を用いて演習しておく必要があります。

おすすめは河合より出版されている『中堅私大古文演習』です。

入試までの時間がない人はその後志望大学の赤本を用いて過去問題に慣れていきましょう。

入試までに時間のゆとりがある人は赤本に入る前に同シリーズの『「有名」私大古文演習』でさらに演習量を確保することもおすすめです。

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早慶上智レベル(SS70程度)が志望校

早慶上智の大学群の古文はGMARCHの大学群よりもさらに難易度が上がり、より細かい知識も求められ、設問も難しいため、上記の『有名私大古文演習』の後に同シリーズの『難関私大古文演習』に取り組み、その後は志望学部の赤本を用いて過去問研究に取り組みましょう。

慶應義塾大学については古文や現代文が不要で、代わりに小論文が必要なため注意が必要です。

滑り止めとしてGMARCHを受験する場合は古文が必要とされることがほとんどのため、併願校含めじっくり検討しておきましょう。

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