【学部紹介】医学部と歯学部の特徴とおすすめの大学

こんにちは。
学部紹介第15弾です。
こちらで学部紹介が最終回となります。
今回は、医学部と歯学部についてお話していきます。
誰もが認める、最難関の学部です。
その難しいという先入観で、あまり実態を知らない人がほとんではないでしょうか。
今回は、医学部と歯学部て実際にどんな学部なのかを紹介していきます。

目次

医学部と歯学部の特徴

まずは、医学部と歯学部の特徴からお伝えします。
皆さんの街にも様々な病院がありますよね。
内科、外科、眼科、小児科などです。
医学部では、基本的に全ての領域の勉強を行います。
しかし、その中でも歯科のみは歯学部でしか学ことができません。
では、それぞれの学部がどのようなものなのかを、具体的に見ていきましょう。

医学部

医学部は、言葉の通り、医師になるための学部です。
他の学部とは違い、全て6年制の学部になっています。
そして、その6年間で医学に関する全ての科目を勉強することになります。
例えば、内科の人は外科の知識がなくても言い訳ではありませんよね。

1年生から2年生までは、基礎的な自然科学全般を学習し、3年生と4年生で専門的な内容を学ぶことになります。
その後、薬学部と同様に共用試験を経て、5年生から6年生にかけて臨床実習や国家試験に向けて学習していきます。
臨床実習では、様々な科をまわり、実際の医療現場を経験していきます。
国家試験合格後、2年間は初期臨床研修として指導医のもとで、病院で臨床行為を行うことができるようになります。
実際に内科や外科などを決定するのは、その後の後期臨床研修の前となります。
専門を決定すれば、後期臨床研修で、その専門医のもとでさらに3〜4年間の研修があります。

研修まで考えると、自分で開業したり、病院で医師として勤務できるまでに、10年近くの年数がかかります。
医師というのはそれだけ責任の重い仕事であり、かなりの時間をかけて学ぶ必要があります。

そのため、学費もかなり高額になります。
国公立大学は、学費が学部かかわらず、全て一律の学費になります。
しかし、私立大学では、一番費用の安い大学でも6年間で約2,000万円。
最も費用のかかる大学では6年間で約4,700万円という費用がかかります。
また、国公立大学に比べると、私立大学になると留年になる人も20〜30%程度はいるようです。
1年留年になると、取り返しがつかないような金額が吹き飛ぶことになるので、真面目に学校に行って6年で卒業したいですね、、、

歯学部

続いて、歯学部です。
歯学部は、当然ながら歯科医になるための学部です。
医学部と同じく、6年間大学に通う必要があり、卒業することで国家試験の受験資格を得ることができます。
もちろん、医師の国家試験ではなく、歯科医の国家試験しか受験することはできません。
では、なぜ医療分野の中でも、歯学部のみ独立しているのかはご存知ですか?
諸説あるのですが、歴史的な背景から、歯学部のみ医学分野から独立していると言われています。
もともと、医学と歯学は同じ分野でしたが、医療の発展により、医学は薬の処方などによる治療、そして歯学は入れ歯や詰め物による治療がメインになってきました。
その結果、医学の中でも歯学は技術的な側面が強くなってきました。
このような背景から、習得する知識や技能が異なるため、歯学部のみ独自に発展してきたようです。

6年間の歩み方も医学部と非常に似ています。
1年生から2年生にかけては、自然科学を中心とした教養を学び、3年生から4年生にかけて専門科目を学んでいきます。
5年生以降は、医学部や薬学部同様に共用試験を受験し、臨床実習に入ります。
治療に必要となる技術の取得もこの実習の期間に学んでいきます。
指導医からの指導が厳しくて、リタイアしてしまう人も多いようです。
やはり医学部同様に、人体に直接関わる仕事なので、内容はかなり厳しくなっています。

学費もほぼ同様です。
国公立大学は、当然学部による差異はないので、一律の金額になっています。
私立大学はやはり高額な学費がかかります。
最も金額の安い大学でも、6年間で約2,000万円。
最も費用のかかる大学では、6年間で約3,200万円という金額がかかります。
共用試験などで留年してしまう人もいるようなので、医学部同様にしっかり勉強はしたほうが良さそうですね。
また、医師の国家試験の合格率に比べ、歯科医の国家試験の合格率は、大学により大きく異なります。

厚生労働省HPより引用

やはり国公立大学は高い合格率の大学が多いですね。
しかし、私立大学は、最も低い奥羽大学歯学部では、合格率36.7%という結果でした。
進学する大学選びも慎重にするようにしましょう。

卒業後の進路

続いて、卒業後の進路についてです。
こちらに関しては、説明はほとんど不要かと思います。
もちろん、医師・歯科医になる人がほとんどです。
せっかく苦労して国家試験に合格したのであれば、当然ですね。
では、それぞれの進路につき、少し補足をしていきますね。

医学部の進路

繰り返しになりますが、ほとんどの人が医師になります。
しかし、卒業してすぐに、みなさんがイメージする医師になれるわけではありません。

先ほどもお伝えした通り、卒業後はまず初期臨床研修で2年間働くことになります。
初期臨床研修とは、医師として必要な基本的な診察能力を身につけるためのものであり、全員が通る道になります。
2年間の研修期間中に、内科で6カ月、救急医療で3カ月、地域医療で1カ月の3つを必修診療科目を受けることになります。
そして、選択必修診療科目である外科、麻酔科、小児科、産婦人科、精神科の5つの中からいずれか2つを選ぶことになります。

その後、後期臨床研修に入ります。
後期臨床研修は、自分の専門分野の医療技術と知識を磨くために取り組むものになります。
さらに、後期臨床研修では、専門医の資格を取得することがほとんどです。
このタイミングで、内科・外科・眼科・耳鼻咽喉科などの専門分野を選択していきます。
専門医の資格は、取得しなくても働くことができます。
しかし、資格がないと、昇進に影響したり、他の病院で勤務しようと考えた時に採用してもらえないことなどもあるようです。
後期臨床研修は、短くて3年。長い人で7年ほどを要します。

このように、医学部は入るのも大変ですが、卒業し無事に国家試験に合格しても、一人前になるまでにかなり長い道のりになっています。
それだけ重い責任の仕事なので、医師になりたい人は、覚悟して受験したほうがいいかもしてませんね。

歯学部の進路

こちらも同じく、ほとんどが歯科医として働くことになります。
医学部と同様に、卒業して国家試験に合格後は臨床研修に入ります。
臨床研修の期間は医学部の半分の1年間となります。
1年間の臨床研修を終えると、おおよその人は大学で病院での勤務を開始し、後期臨床研修に入ることになります。
ここから歯科医の人は、しっかりと経験を積み、ゆくゆくは開業医になっていく人が多いですね。

ちなみに、歯科医院はコンビニより数が多いという話はよく聞きますよね。
2020年現在、歯科医院は約69,000軒になっています。
ちなみにコンビニは、約58,000軒です。
やはり歯科医院の数はすごく多いですね。
じゃあ開業するのは厳しいのか?
それは決してそんなことはありません。
数が多いのも、都市部に集中しています。
ですので、開業する場所によるといった感じのようです。

そして、開業のタイミングですが、もちろん人によるというのはありますが、卒業後に色々と経験を積んだ30歳前後が多いようです。
歯科医として勤務するのであれば、開業は大きな夢の一つになります。
歯科医を目指す人には、ぜひチャレンジしてもらいたいですね。

医学部と歯学部が有名な大学

では、最後に医学部と歯学部が有名な大学についてです。

東京大学

まずは、東京大学です。
言わずと知れた、日本の大学の最高峰です。
そして、その東京大学の中でも最もレベルの高いのが医学部になります。
東京大学には、毎年約3,000名の学生が入学しますが、その中でも理科Ⅲ類に合格できるのは100名程度です。
医師としてだけでなく、研究者としての道を目指すことも可能です。
日本で最も難しい大学なので、合格は容易ではありません。
しかし、最高の教育を受けられるのも確かです。
医学部を志す人は、まず目標に持てもらいたい大学です。

[blogcard url=”https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/index.html”]

慶應義塾大学

続いて、慶應義塾大学です。
私立医学系の御三家の一つです。
国公立の大学は、研究職としての側面が強い中で、慶應では臨床に特化した、現場で活きる医療を学ことができます。
学生自らが好きなことを学ことができる、自主学習というカリキュラムも存在しています。
もちろん私立大学なので学費はかなり高額になりますが、非常におすすめの大学です。

[blogcard url=”https://www.keio.ac.jp/ja/”]

東京医科歯科大学

次は、東京医科歯科大学です。
こちらは、医学部も歯学部の両方を設置している国公立大学です。
医療系大学では、東京大学に次ぐ、トップレベルの大学です。
優秀な学生が集まる環境で学びたい人にはおすすめです。
医療系の教育はもちろんのこと、英語教育にも力を入れています。
英語で授業を行っていたり、留学制度も非常に充実しています。
なんとあのハーバード大学への留学をすることも、、
もちろん合格は簡単ではありませんが、その分価値のある大学でしょう。

[blogcard url=”http://www.tmd.ac.jp/”]

東京歯科大学

最後は東京歯科大学です。
この大学の特徴は、充実したカリキュラムと、徹底した国家試験合格までのサポート体制です。
歯学部のみの単科大学だからこそ、ここまでの手厚いサポートが可能になっています。
そして、その結果として、国家試験の合格率は歯学部を有する大学の中でもトップクラスです。
年度によっては、1番の合格率を叩き出すことも。
国公立にも負けないこの高い合格率は、東京歯科大学だからこそ成せる技です。
絶対にストレートで国家試験に合格したい人にはおすすめの大学になります。

[blogcard url=”http://www.tdc.ac.jp/”]

まとめ

いかがでしたか?
難しいというイメージで、なかなか詳細まで調べることのない医学部と歯学部について、少しは理解が深まれば幸いです。
合格は非常に難しいですが、ぜひチャレンジしてみてください。

そして、今回で学部紹介シリーズは終了になります。
また、番外編なのでマイナー学部などは扱う可能性もありますが(笑)
学部紹介を参考にして、みなさんの進路選択が素晴らしいものになるように願っています。

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