関東圏の私立大学として非常に人気が高いGMARCHですが、その中でも明治大学と立教大学の人気は際立っています。
多くの受験生は両大学の特性を知らず、なんとなくのイメージで受験校を決めていくかと思いますが、今回は両大学を掘り下げることで悔いのない受験の手助けができればと思います。
ちなみに、当然のことながらどちらも良い大学なのでご安心を!
目次
明治と立教はどんな大学?
六大学野球をはじめとしたスポーツでも非常にレベルの高い大学である両大学ですが、それぞれの大学の良さや特徴を改めて確認してみましょう。
明治大学はどんな大学?
明治大学は1881年に明治法律学校として設立された学校が起源となる大学です。
東京の中心である千代田区の御茶ノ水のメインキャンパスを置く超都会型の大学で、日本各地から多くの受験生を集め全国区の人気を誇ります。
世間からの評価としては勉学よりはスポーツの印象が高く、六大学野球などは特に年配の方々からの人気も高いですね。
学生の気風としては元気一杯という風情で、バンカラ(ハイカラの逆)系大学の筆頭というイメージでしたが、近年では中性的な男子も増え、女子の人気も目立っています。
学生数は約3万人とかなりの規模であり、男女比はおおむね7:3で男子が多くなっています。
法、商、政経、文、経営、情報コミュニケーション、国際日本、総合数理、理工、農の学部を抱えており、医学を除いた基本的な学問は学ぶことが可能となっています。
立教大学はどんな大学?
1874年に外国人居留地に設立された私塾が起源の大学で、キリスト教との繋がりもあるミッション系の大学となります。
東京の副都心のうちの一つ池袋にキャンパスを構え、繁華街からあまり離れないのにも関わらず非常に落ち着いた雰囲気を持ちます。
キャンパスが非常にオシャレなことから女子学生人気も高いですが、年配の方々からは野球のイメージの方が強いようです。
※ちなみに元読売ジャイアンツの長嶋茂雄さんの母校になります。
学生の気質としては前述した明治大学と真逆でとても大人しくそつなくこなすイメージがあり、どちらかというと女性の活躍が目立ちます。
学生数が約2万人となり、男女比は4:6で女性の多さが目立ちますね。
社会、法、文、経済、経営、異文化コミュニケーション、観光、コミュニティ福祉、現代心理、理の学部を備えています。
どっちの大学がおすすめ?
上記の通り、どちらの大学も異なる魅力を備えており、世間的にも評価されている大学と知ることができました。
しかし、全ての人にとって素晴らしい大学というのは存在しないため、自分自身にとってどちらの大学がよいか考えてみましょう。
明治大学がオススメな人は?
①友人とはワイワイ過ごすのが好き
いきなり学問ではない要素になってしまい大変恐縮ですが、大学とは学問を修める場でもありつつ、人間関係を深める場でもあります。
そういった点で、自身が気づきたい人間関係に近い場所を選ぶのはとても大切なことです。
全ての人が元気はつらつという訳では当然ありませんが、明治大学には活気溢れる人が多く、それを恃みにしている大学側のスタンスもあります。
スポーツ、サークル、部活、勉強とすべてをエネルギッシュに過ごしたい受験生にとっては理想的な環境と言えるでしょう。
②実学系の勉強に興味がある
ここからは学問の話になりますが、明治大学は法学や商学などの実学系において立教大学よりも実績がある大学となります。
そもそもが明治法律学校がルーツということもあり、法律系の勉強に力を入れていることに加え、諸般の事情により法学部を看板とできなくなった以後も商学を看板として実学系のイメージを打ち出しています。
法学、商学、経営学などの実社会で活用しやすい学問を学びたい受験生や、法曹三者や会計士・税理士などの国家資格を目指したい受験生は一見の価値があります。
③農学や考古学などの特定の分野に興味がある
明治大学には他大学にはない強みとして農学部、文学部考古学専攻があります。
これらの学部はGMARCHの中でも非常に珍しい学部であり、他の学問との繋がりが少ないため、学科自体が置かれていない場合もあります。
実際に考古学と名がつく学科や専攻を正式に持っているのはGMARCHの中では明治大学のみであり、農学部に関しては関東圏でも稀有な学部であるため、この手の学部を目指すのであればほぼ明治大学一択といっても良いでしょう。
④特定の学びたい学問が決まっていない
これは先ほどの内容と一見矛盾した内容になりますが、学びたい内容が決まっていない受験生にとっては立教大学より明治大学のほうがお勧めできます。
この理由はキャンパスの構造にあります。
明治大学では理系を除く多くの学部が、明大前の和泉キャンパス(1~2年)と御茶ノ水の駿河台キャンパス(3~4年)で学ぶことになります。
一方で、立教大学は池袋キャンパス(東京)と新座キャンパス(埼玉)にそれぞれの学部が設置されています。
複数の学部が同じキャンパスにあるということは他学部の授業を受けることも物理的に可能であるということです。
大学は受験生のみなさんが思うより柔軟なカリキュラムを持っているため、特定の学部に縛った学習をする必要はありません。
法学部に在籍しながらも文学部の授業が気になるので履修するといったような学び方をしたい人は、間違いなく明治大学がオススメになります。
立教大学がオススメな人は?
①落ち着いた環境の中で学びたい
こちらは明治大学の例と逆になりますが立教大学は学生の気質が非常に穏やかなことが挙げられます。
ワイワイガヤガヤが苦手な受験生は立教大学の雰囲気は非常に魅力的に映るはずです。
池袋という繁華街の中にあるとは信じられないくらい閑静な環境の立教大学にぜひ一度足を運んでみてくださいね。
②女性の受験生にお勧めできます
ここは少しセンシティブな内容になりますが、やはり大学というのは男性が多い環境になりがちです。
明治大学の男女比が7:3に対し、立教大学の男女比は4:6と歴然の差が出ています。
男性が多い環境の中で女性が活躍するのは不可能ではありませんが非常に苦労することも多いかと思います。
そしてそういった環境や社会というのは一朝一夕では改善されないことは明白ですね。
それでしたら元々女性が多い環境の中で学んだ方が自身の活躍にも繋がりやすいと考えます。
③文学や心理学といった人文科学に興味がある
明治大学が実学主体な大学に対し、立教大学は文学や心理学といった人文科学に非常に強みを持っています。
文学部ではミッション系の大学らしく、英米文学をはじめとしたヨーロッパ文学に強みを持っている点が評価できます。
また現代心理学部はGMARCHの中で唯一心理の名を冠した学部であり、受験生から非常に強い人気を持ちます。
心理学を学問として追求したい受験生にとっては非常に恵まれた環境が整っています。
④観光学に興味がある
1998に日本で初めての観光学部として設立された経緯もあり、日本国内でもみても非常に人気のある学部です。
その地域の食や流通、建築などのフォーカスして研究を進める学部として、勉強になりながらも楽しいと評判も高い学部となります。
今後の日本は観光立国としての成長も期待される中、未来的な学問を学びたいという受験生にとっては非常に魅力的な学部といっても良いでしょう。
まとめ
明治大学と立教大学の比較はいかがでしたか?
大学が持つ校風が全く異なる両大学はどちらも素晴らしい大学と言えます。
しかし、4年間という貴重な時間を過ごす環境は自身により合ったものであると尚素晴らしいですよね。
元気な明治と落ち着いた立教というステレオタイプな考え方はよくないことは踏まえつつも、それら以外の項目なども比較することで極力客観的に努めましたので、受験生の方の進路選びに少しでも参考になると幸いです!