こんにちは、ぼうです。
大学受験シーズン真っ只中にこの記事を書いております。
世間では多くの私立大学の受験が始まり、大学によっては合否発表も出始めている頃ですね。
大学受験のデータはさまざまな箇所から出ているので際はありますが、大学受験における第一志望の合格率は10%程度と言われています。
読者の皆さんは第一志望合格率10%と聞くと少なく感じるでしょうか?それとも多く感じるでしょうか?
僕の感覚では非常に少ないと感じています。
また、こういったデータで集計される第一志望はどの時点で志望していた大学かは不明ですので、時期によってはより高い目標を掲げていた受験生が、大学受験が近づくにつれて志望校を落とすことも往々にして考えられますので、実態の数字は10%よりも少ないのでは?と感じます
今回の記事では大学受験という人生の大きな節目の中で、奇しくも第一志望合格を逃してしまった受験生に向けて、どのような選択肢をとることが人生において有意義になる可能性を高めるか、という視点で書いていきます。
そもそも大学受験の意義とは?
大学受験の意義を考えてみると、その答えは人によってさまざまであると言えるでしょう。
自身の夢のために必要なステップである場合もあるでしょうし、周囲が大学進学を決めたから自身もなんとなく大学に進学することを決めた場合もあるでしょう。
しかし、そもそも大学受験はしたほうが良いのでしょうか?
統計から考えると、大学受験を経験した方が経済的には豊かになる可能性が高いと言えます。
独立行政法人である労働政策研究・研修機構によると、中学・高校・高専・短大卒に比べ、大学卒以上の学歴を持っている場合の方が多くの生涯賃金を得ていることがわかります。
もちろん、これからの世の中はこれまで通りの世の中にはならないでしょうから、この統計自体が未来も正しく機能するかは考える必要があります。
さらに、大学卒業であればどの大学であってもよいわけではなく、卒業する大学によっても就職先や進路の幅が大きく異なってくることも考慮に入れるべきでしょう。
ユニサプでは以前より、大学別の就職力について言及していますが、大学入学偏差値と就職力の強さは正比例すると考えており、これらの結論を裏付けるデータは多くのメディアからも出ております。
こちらは日経HRと日本経済新聞社が発表した就職力ランキングですが、私立・国公立大学ともに入学難易度が非常に高い大学が上位を独占している様子が見て取れます。
当メディア学部でも大学ごとの就職力についてまとめていますが、関東で著名な日東駒専や関西で著名な産近甲龍であっても就職活動においては苦戦している様子が見受けられます。
もちろん一部の学生が輝かしい結果を残している場合もありますので、該当の大学に進まなければ就職できない、のような暴論ではありませんのでご注意ください。
あくまで難易度の高い大学に合格する経済的な優位性について述べております。
一般的には偏差値の高い大学が偏差値の低い大学より志望度が高くなることを考慮すると、大学受験自体にこだわる理由は一側面的には正しいと思います。
浪人した方が良いか、現役に拘った方が良いか
これについても意見が分かれると思いますが、僕としては①譲れない志望校がある場合と②将来の夢がない場合は浪人してでも第一志望校を目指すべきだと考えます。
そんなの暴論だ!と言われてしまうかもしれませんが、あくまで僕の意見ですので参考程度に聞いてみてください。
それぞれ見ていきましょう。
①譲れない志望校がある
これはわかりやすいですが、譲れない志望校がある場合は大学受験での合格を諦めないことをおすすめします。
現在日本では少子化が進んでいますが、1学年あたり100万人程度(2021年度で1,042,549人の高校卒業者)の同級生が存在していると考えて良いでしょう。
この内、51.1%が大学に進学しおり、その他が専門学校・短大等に進学し、一部が高校卒業が就職を選んでいます。
大学に進学するための方法は大学受験一般以外にも内部進学などの推薦や、総合選抜などの特殊入試などがありますが、旺文社教育センターによると大学受験生を志す61.3万人が大学受験のために大学入学共通テストを受験しているとのことです。
このことから考えたいことは、大学受験は多くの同級生と自身の学力的な優劣をつける最初で最大の機会であるということです。
大学受験での成功は自身の努力が肯定されたことであり、大学受験での失敗は自身の努力が否定されたと捉えることもでき、場合によっては大きな成功体験や失敗体験を得る機会でもあるということです。
第一志望に揺るぎない思いを持っていた受験生であればあるほど、不合格の事実は心に大きく影を落とすことになるでしょう。
しかし、日本における大学受験の良い点としては再度の挑戦が可能であることです。
周囲の支援者(ご両親等)が快く応援してくれており、自分自身も揺るぎない信念を持っている場合、第一志望の夢をあきらめず努力を重ね、第一志望合格を勝ち取ることで大きな成功体験を得ること自体は大きな意味があります。
一点注意としては、大学卒業後の就職活動のタイミングでは生年と卒業年度を見ることで大学卒業までの期間を計算することができるので、多すぎる準備期間は危険と言えるでしょう。
大学卒業までに2年以上のバッファ期間(人より多い期間)があると、就職活動において不利になることやそれなりの理由等を求められることもあるので、できるだけ早い期間に目標達成が必要なことは言うまでもありません。
②将来の夢がない
「将来の夢がないから勉強に身が入らない」という相談がよくありますが、ここは心を鬼にして伝えますが、将来の夢がない受験生ほど死ぬほど(言い過ぎ)勉強した方が良いと思います。
周囲の諸先輩方に耳に胼胝ができるほど言われていると思いますが、将来の選択肢の多さはそれまでの努力の量によって決まることが多いです。
極端な例を挙げると、野球初心者が高校3年生の夏に甲子園に出たい!と思ったとしても、高校3年生の夏には甲子園は終わってしまうから出ることはできません。
例え甲子園が終わる前の春に全国の強豪校に転校して野球がしたいと思ってもこれは難しいです。
全国の強豪校には小学生、もしくは物心つく前から野球にふれあい努力してきた野球球児たちがいるからですね。
極論、進学や就職も同じことであり、大学受験のタイミングで難関大学に行きたいと考えたり、就職活動のタイミングで有名企業に行きたいと考える時点で既に勝負は決しているのです。
夢があるから努力をするのではなく、努力したから選べる夢があるが正しいのです。
ではなぜ将来の夢がないのであれば勉強をした方が良いのでしょうか?
これは勉強は誰にでもできる平等なものだからです。
スポーツや芸術には超え難い才能の壁があるかもしれませんが、勉強にはそれはありません。
一部とびっきりの天才が存在する場合もありますが、勉強というフィールドにおいては天才に勝利しなくても志望校に合格することはできるので、勝ちの目は高い勝負と言えるでしょう。
私大最難関と呼ばれる早慶上智であっても合わせて2万人程度の合格者を出します。
2万人が天才なわけありませんから、天才でなくても早慶上智の合格を掴み取ることは可能です。
これは難易度の差異はありながらも、東大や京大においても同じ話と言えるでしょう。
ちなみに浪人にかかる費用とはどれくらい?
浪人をすると決めた場合はどのような手段でこの1年間を過ごすか、しっかり考える必要があります。
一口に浪人と言ったとしても、予備校に行く場合や、塾に行く場合、または宅浪と言ってどこにも所属せず、自力で勉強するという手段もあります。
これらの選択肢の中、自分に最もマッチした環境を選ぶことが大切ですが、これらの選択肢には勿論すれぞれの費用がかかるため、それらも加味して選ぶ必要があります。
予備校に通う場合はいくらかかる?
ALL Aboutマネー様の記事『浪人すると予備校費用はいくらかかる?』では、現役時と比較して浪人時にどれほどの費用がかかるか紹介しているためここで少し紹介します。
参照:ALL About『浪人すると予備校費用はいくらかかる?』
上記の表は多くの予備校に所属し、一般的な授業を受けるための費用が公開されています。
この表はまさに予備校の現状を示しており、基本的には入学金と授業料金で80万円程度かかるイメージで間違い無いかと思います。
これは所属するコース等によって異なることはなく、むしろ上のコースの方が安い可能性もあるくらいです。
上のコース(ハイレベルなコース)の方が安い場合とは、高い学力の生徒に対する割引がある場合を指しており、イメージとしては高等学校でいう特待生に近いですね。
参照:ALL About『浪人すると予備校費用はいくらかかる?』
それに加えて、受験学年には夏期講習、冬季講習、直前講習といった追加授業も存在しており、これらを追加すると年間100万円はゆうに超えます。
なかなか高額な費用がかかると考えて良いでしょう。
塾に通う場合はいくらかかる?
塾に通う場合は個々人によって大きく異なります。
この理由はそれぞれの学力に応じて授業の量を可変できるためです。
つまり、学力が高い受験生はむしろ予備校よりもリーズナブルに済むこともあり、予備校のような講師と生徒が離れた環境より、より密なサポートをしてくれることも考えられます。
一方で学力が志望校のレベルと離れている受験生の場合は、どれほどの授業が必要になるかはその生徒と塾のスタイルによるところが大きく、下手をすれば予備校等の2倍程度の費用がかかることも考えられます。
文部科学省の「平成30年度子供の学習費調査」では、高校生の学習塾にかける費用の平均が28万円程度となっているが、これはあくまで平均であり実体はこれ以上に高額になると考えて良いでしょう。
宅浪する場合はいくらかかる?
予備校や塾に所属しない場合は教材の費用のみがかかると考えて良いでしょう。
私立大学志望か、国公立大学志望かによっても利用する冊数が変わるため一概には言えませんが、参考書の費用が1冊1千円程度と考えると年間10万円程度です。
また、自宅で勉強ができない環境(小さいお子さんがいるなど)の場合はカフェや自習室などを利用することが多く、それらに必要な費用も追加でかかると考えましょう。
ただし、費用だけ聞くと非常に魅力的に映りますが、宅浪の場合は学習の間にできた疑問点は自力で解決するほかありません。
また、塾や予備校のようなペースメイカーが存在しないため、娯楽に流れようとするとあっというまに勉強しない期間ができてしまいます。
宅浪はリスクと隣り合わせのため、勉強の体力に自信がある人や自分に厳しい人でなければおすすめできません。
それでも浪人はしたくない、と言う人へ
ここまで第一志望を目指すことの大切さをお話ししてきましたが、それでも浪人だけは絶対したくない、または周囲が浪人を認めない場合もあると思います。
こういった場合は浪人という選択肢を取ることが却ってデメリットになってしまう恐れがあるため、できるだけ現役で大学進学をするべきであると言えます。
自分自身は浪人したくないのに周囲が浪人を勧めてくるから浪人せざるを得ない、というパターンを時折見かけますがこれは非常に危険です。
そもそも浪人するという意思決定を自分自身で行えていないので、浪人をすることにより起こるデメリットを他人のせいにすることになってしまう恐れがあるためです。
「自分自身が浪人で時間を無駄にしたのは〇〇のせいだ」、という風に納得するのは精神衛生上好ましいとは言えませんし、更には浪人のせいで就職活動に失敗したのような悪循環に陥る最悪の場合もあります。
浪人はあくまで自分自身の進路の幅を広げるための積極的選択であるべきで、周囲から決められた消極的選択であってはいけません。
しかし、第一志望校への合格を逃してしまったという事実は変わりませんし、第一志望校合格をした自分自身と比べて相対的に選択肢が狭まっているという認識だけは正しくしましょう。
そして、大学在学中に他の大学生より有意義な時間を過ごすことで、狭まってしまった可能性を再度広げることは十分に可能なので心を切り替えて進路を前に進めましょう。
上記の記事では大学受験では納得のいく結果を得られなかったが、就職活動では諦めたくないという大学生に向けた記事を書いていますのでぜひ参考にしてくださいね。
さいごに、受験を頑張った皆さんへ
ここまで厳しい内容を書いてきましたが、大学受験が終わった受験生の方ひとまずお疲れ様でした。
また、まだまだ大学受験が控えている受験生の皆さん、最後まで気を抜かずに頑張ってください!
目標に向けて必死に勉強することは人生において必ず糧になるので、1日1日の努力を惜しまず目標に向かって進むことを応援しています。
ただ、大学受験はあくまで人生の1つのステージにすぎず、ここで失敗したからダメであるとか、失敗したら取り戻すことはできないようなことは一切ないので、自分の夢のための一歩と思い前向きに勉強してほしいと思います。
学部では受験生のみなさんを応援するための記事を少しずつ増やしていますので、勉強の隙間等にモチベーションを上げるためなどに活用してもらえたらと思います。
また、なにかご意見ございましたらコメント等いただければ反応いたします。
皆さん引き続き頑張ってください!!