★4 参考書解説シリーズ

【参考書解説2冊目】速読英単語必修編の効率的な使い方やメリットデメリットを解説します。

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速読英単語はZ会出版から発行されている非常に著名な英単語帳ですね。

学校や塾でも導入している場合も多く、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?

70文の英語長文と2000語を超える英単語を収録しているのにも関わらず、非常にコンパクトにまとめられており、多くの受験生たちに愛される単語帳です。

 

どんな単語帳なの?

速読英単語必修編をまとめると以下の特徴になります。

速読英単語の重要9項目

1.文脈の中で覚えられること:単語力×速読力
2.テーマ別にグループ化:まとめてチェック
3.単語の成り立ちを分析:語源もチェック
4.必要な語を完全に網羅:94%のカバー率
5.飽きずに、反復学習ができること
6.毎日、無理のない量を続けること
7.見やすいこと
8.場所を選ばないこと
9.ターゲットが明確であること

本書冒頭のはしがきには上記の内容が書かれていますが、中でも特徴としてあげられるのは1.文脈の中で覚えられることですね。

この単語学習と速読学習を一挙にやってしまおうというスタンスは速読英単語がオリジナルと言っても過言ではありません。

掲載されている英文に関しても非常に興味深いものも多く、受験生にとって役に立つ教養が多く含まれています。

英語は覚えるものではなく、使うものなのでこういったコンセプトは非常に評価できると感じます。

お茶の種類を学びながら英語を学ぶ

効率的な使用法は?

効率的な使用法は当然のことながら英文を読む中で単語を覚えるということです。

大学受験における英語の入試では、一問一答のような英語の試験はほとんど出ません。

特に難易度が高い大学では英単語の意味を知っていることが前提となり、英語というよりむしろ国語に近い論理的読解力を求められることも少なくありません。

そういった入試環境の中では単語の一義的な意味だけを知っている状態では単語学習が十分だと言えず、文脈の中で即座に正確に多面的な単語理解が必要となります。

I’m not talking about the kind of elaborate dinners Americans often associate with the French.
(アメリカ人がよくフランス人と結びつけて考えるような手の込んだ種類の食事のことを、私は話しているのではない。)

単語の意味のみを徹底的に覚えると上記のような文章の訳出が少々編になってしまうことがあります。

多くの辞書においてelaborateは「複雑な」と表現されますが、ここでは「手の込んだ」と訳す形となっています。

この文章はあくまで抜粋ですが、「複雑な」より「手の込んだ」の方が自然な訳になるというのは文章中の前後より読み取るしかありません。

こういった単語力だけでなく、文章中で使われる生きた単語を学ぶことを日々の勉強の中で意識することで、実際に英語長文問題を演習する際に力を発揮します。

これは速読英単語以外ではできない唯一無二と言ってもよい使い方と言えます。

オススメできる人は?

①既に別の単語帳を使用している人

これは意外かもしれませんが、速読英単語シリーズは2冊目の単語帳として非常に有用な一面を持っています。

以前紹介した『英単語ターゲット1900』のような頻出度順であったり、一語一義の単語帳で単語を学んだ上で本書に取り組むことで、文章の中で単語が使われるとどのように表現されるのかを学ぶことができます。

単語はあくまでもパーツに過ぎないのでそれだけを覚えて使ってみてもチグハグな文章になってしまうことが多いです。

また、速読英単語シリーズにはCDが別売りで用意されており、これらを用いることでリスニングの練習につながることや、ネイティブスピードで読み慣れを行うことで速読力も向上します。

この点は非常に有用と考えます。

②知的好奇心が強い人

先述した内容にもなりますが、大学受験はただ知識の量を問うものではなく、その知識の使い方や背景などを横断的に理解していることが大切になります。

速読英単語シリーズは単語帳というより読み物に近い内容になっています。

社会・歴史・人間・言語・文化・教育・科学・医療といった様々なテーマから文章が出題され、読んでいた素直に興味を持てるものも多くなっています。

『英単語はいくつあるか』、『外国語を学ぶ際に必要なもの』など英語に関わるものも多いので、英語を苦手な人もぜひ興味を持って取り組んでもらえたらと思います。

オススメできない人は?

1冊目の単語帳を選ぼうとしている人

速読英単語シリーズは文章中で出た英単語を学ぶというスタイルをとっているため、単語の登場順はランダムになってしまうという弊害があります。

英語の勉強を始める人にとってできるだけ使用頻度が高い英単語を早いうちから学ぶことは、学習成果やモチベーションにとってとても大切になります。

例えば、motion「動作」は1888番目、excellent「優れた」は1897番目、のように非常に使用頻度の高い基本単語でさえ、最後の文章に配置されています。

これでは短期的に成果を出すことは難しいため、1冊目ではなく2冊目以降で使用することをお勧めします。

総合的な評価は?

 

速読英単語必修編の評価は★4(5段階評価)とさせていただきます。

大学受験生に単語を押し付けて暗記させるというより、勉強全体に興味を持たせ、横断的な学力を身につけさせようという意志を感じる単語帳です。

掲載されている語彙のレベルを考えても、学校の定期テストレベルから、GMARCH関関同立クラスの大学入試程度までに対応できる難易度です。

学校で配布されることも多い単語帳なので、既に手元にあるという受験生も多いのではないでしょうか。

しかし、2000語という語数は生半可な量ではないため、まずは頻出度順の単語帳から手をつけ、本書に臨んでほしいと考えます。

頻出度でないという大きなデメリットは本書の仕組み上仕方ありませんが、その部分を減点させていただき、4点という評価にいたしました。

ぜひ一度手にとっていただきたい単語帳と言えます。

 

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