・津田塾大学と日本女子大学のどちらに進学すべきか悩んでいる。
・津田塾大学と日本女子大学のどちらが就職に有利かなど卒業後の進路に差があるか知りたい。
この記事は、そんな疑問を持つ方に向けて書いています。
結論としては、郊外のキャンパスで大学で広く色んな学問を学び、特に英語の学びに力を入れたい人は津田塾大学、都心のキャンパスで、自身の選択肢した学びをより専門的に学びたい人は日本女子大学をおすすめします。両校の卒業後の進路を比較すると、津田塾大学と日本女子大学では有名企業への就職率は大きな差がないものの、津田塾大学の学生の多くが卒業後、一般企業に就職することに対し、日本女子大学の学生の卒業後の進路は、公務員や教員の道に進むことが多い結果となっています。
津田塾大学と日本女子大学を数字で比べてみる
| 津田塾大学 | 項目 | 日本女子大学 |
| 18% | 有名企業就職率 | 14% |
| 67.5pt | 偏差値 | 65.9pt |
| 450.8pt | 立地 | 547.6pt |
| 5.7名 | 講師1人あたり学生数 | 5.5名 |
| 3159名 | 学生数 | 6264名 |
| 2学部 | 学部数 | 8学部 |
津田塾大学も日本女子大学もどちらも女子大御三家の内の2校であり、女子大の強みが反映されたレーダーチャートとなっていますが、両校を比較すると大きな差は大学の規模で圧倒的な差が出ています。
津田塾大学が学部数が2学部、学生数が3159名に対し、日本女子大学は8学部、学生数が6264名と日本女子大学の方が2倍ほどの規模であることが分かります。
さらに日本女子大学が津田塾大学の約2倍の学生が在籍していながらも、講師1人当たりの学生数も日本女子大学の方が少ないため、同じくらいの手厚さという点でも日本女子大学に軍配が上がります。
両校のメインキャンパスの立地を比較すると、津田塾大学のメインキャンパスは新宿40〜50分かかる小平市の鷹の台駅に位置しており、中央線と西武線の2つの路線が必要で、都心からのアクセスが良いとは言えません。
一方で日本女子大学のメインキャンパスは文京区目白大にあり、最寄りの山手線の目白駅には新宿駅から6分程、池袋から2分と、都心に近く非常に好立地です。
一点、注意としては日本女子大学のメインキャンパスは最寄りの目白駅は徒歩で15分ほどの場所に位置しているため、目白駅から徒歩の通学を検討している人は若干距離があることを知っておくと良いでしょう。
各学部の偏差値で比較する
| 津田塾大学 | 順位 | 日本女子大学 |
| 学部-偏差値 | 学部-偏差値 | |
| 総合政策 70pt | 1位 | 家政-食物 71pt |
| 学芸 65pt | 2位 | 家政-住居 67pt |
| – | 3位 | 国際文化 66pt |
| – | 4位 | 家政-家政経済 66pt |
| – | 5位 | 文 65pt |
| – | 6位 | 人間社会 65pt |
| – | 7位 | 家政-被服 65pt |
| – | 8位 | 家政-児童 65pt |
上記はベネッセ主催の駿台ベネッセ模試のデータを掲載しているマナビジョンより2022年度の最新のデータを引用したものです。
両大学の学部偏差値を比較するとあまり差がありませんが、両大学の大きな差としては先述の通り学部の数が日本女子大学の方が津田塾大学よりも圧倒的に多いため、日本女子大学の方が志望校としては学びの幅が広く、選択肢が多いことが挙げられます。
そのため、進路選択の段階で多くの候補から学びの候補を選択したい人には日本女子大学がマッチしていると言えます。
卒業後の進路で比較する
| 津田塾大学 | 順位 | 日本女子大学 |
| 企業(人数) | 企業(人数) | |
| 日本アイ・ビー・エム 6人 | 1位 | 公務員 78人 |
| 富士通 6人 | 2位 | 教員 71人 |
| 日本電気 5人 | 3位 | ベネッセスタイルケア 12人 |
| アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 5人 | 4位 | 日本生命保険 9人 |
| 日立社会情報サービス 5人 | 5位 | 三井不動産リアルティ 7人 |
| 星野リゾート 5人 | 6位 | 東日本旅客鉄道 6人 |
| エヌ・ティ・ティ・データ 4人 | 7位 | 三菱UFJ銀行 5人 |
| 日本放送協会 4人 | 8位 | 積水ハウス 4人 |
| 埼玉県 4人 | 9位 | 大和ハウス工業 4人 |
| アクセンチュア 3人 | 10位 | 明治安田生命保険 4人 |
上記は大学ごとの就職先データを掲載しているパスナビより2022年度の最新のデータを引用したものです。
先ほどのレーダーチャートでは津田塾大学の有名就職率は18%日本女子大学の有名就職率は14%となっており、どちらの大学の進路にも有名企業の名前が挙がりますが、一点大きな違いがあることが分かります。
津田塾大学の学生の卒業後の進路は多くが一般企業への就職であることに対し、日本女子大学の学生の卒業後の一番多い進路は公務員、次いで教員が多い結果となっています。
そのため、将来公務員や教員を目指していて津田塾大学と日本女子大学で進路を悩んでいる人には日本女子大学の方が周囲に同じ道を志す友人が多い環境を考えると、日本女子大学がおすすめと言えます。
津田塾大学と日本女子大学のおすすめの学部は?
ここまでは全体的な項目に加え、受験生が気になる偏差値や就職力について比較してきました。
ここからは両校の得意な分野を踏まえ、多くの学部の中からさらにおすすめできる学部の紹介を行っていきます。
津田塾大学のおすすめの学部
津田塾大学には学芸学部と2017年に新設された総合政策学部の2学部がありますが、特に学芸学部をおすすめしたいと思います。
津田塾大学の設立のルーツには日本人女性初の留学生である津田梅子が建てた女子英学塾が前身という背景があり、津田塾大学の創始者である津田梅子は、建学当時よりリベラルアーツの重要性を説いており、その想いは津田塾大学の建学の精神として今も受け継がれています。
学芸学部は英語英文学科・国際関係学科・多文化国際協力学科・数学科・情報科学科の5つの専攻の中から選択した上で、人文分野、社会分野、自然分野、総合分野の中から自身の興味がある学問を横断的に学ぶことができます。
その上で特に英語の学習に力を入れており、クラスでの英語の座学に加えて、毎週英語のレポート作成とプレゼンを行ったり、津田塾独自の映像教材やアプリを用いて学習をし、ネイティヴスピーカーから直接発音指導と受けることができる重厚なカリキュラムとなっています。
そのため、特に英語の学びを大学で行いたい人に非常に合っていると言えます。
日本女子大学のおすすめの学部
日本女子大学のおすすめ学部は設立当初よりある家政学部をおすすめしたいと思います。
日本女子大学の家政学部は児童学科、食物学科、住居学科、被服学科、家政経済学科と日本女子大学の中でも最も多い5つの学科に分かれており、さらに食物学科は食物学専攻と管理栄養士専攻、住居学科は居住環境デザイン専攻と建築デザイン専攻に細分化するため、学びの選択肢が多いことが特徴です。
また、日本女子大学の家政学部の専任教員数と非常勤講師数は他学部と比較しても多いため、他学部と比較しても学べることが多い環境にあると言えます。
さらに家政学部では、様々な資格取得も目指すことができ、一例としては幼稚園教諭一種、司書、学芸員、栄養士、管理栄養士、1級衣料管理士、一級建築士などが挙げられます。
そのため幅広い選択肢から自身の興味に応じて学びを選択ができ、選択後はより専門的な学びを行い、資格取得にもトライできるためおすすめと言えます。
津田塾大学と日本女子大学がおすすめな人は?
津田塾大学がおすすめな人
先述の通り、津田塾大学は大学の前身が女子英学塾だったこともあり、英語の学習に力を入れている大学となっています。
大学4年間の中でも英語に触れる授業や機会、英語学習の充実度から考えても大学で英語の学習に力を入れたい人に津田塾大学はおすすめです。
また、繰り返しになりますが、津田塾大学のメインキャンパスは都心から外れた郊外の西武線の鷹の台駅にあります。
日本女子大学と比較すると学生数も半分程となるため、郊外で少人数で落ついたキャンパスライフを送りたい人に津田塾大学はおすすめです。
津田塾大学がおすすめではない人
先ほどとは逆になりますが、英語が苦手な人や、大学で英語の学びに重きを置いていない人にとっては津田塾大学はおすすめできません。
津田塾の英語のカリキュラムは充実している反面、英語に触れる機会と英語の学びにかける時間は相当な時間となるため、そもそも英語が苦手な人や、大学では英語以外の学びに力を入れたい人には津田塾での学生生活は大変になることが予想されるため、あまりおすすめできません。
日本女子大学がおすすめな人
先程、日本女子大学のおすすめ学部として家政学部を挙げましたが、家政学部の特徴としては学部、学科、専攻といった学びの選択肢や教員数が多く、専門的な資格取得も目指せる点でした。
そのため、家政学系統に興味があり将来のやりたいことが決まっている人は同じ目標を志す人が多い環境や学びを深めやすい環境であると言えるため、おすすめできます。
また、先述の通り日本女子大学のキャンパスは新宿から6分、池袋から2分の山手線の目白駅にキャンパスがあります。
日本女子大学にはf-Campus（5大学単位互換制度）と呼ばれる日本女子大学の近隣大学である早稲田大学、学習院大学、立教大学の各大学で授業を履修&単位互換できるシステムがあり、都心にキャンパスがある立地の良さを活かしています。
また、近隣大学も多くあることで、大学の枠を越えてサークルに参加するインカレサークルに所属したり、就職活動時は企業の合同説明会や個別説明会などに都心に集中足を運びやすい利点があります。
このように日本女子大学の都心にメインキャンパスがあることを大学生活でも活かしたい人に日本女子大学はおすすめです。
日本女子大学がおすすめではない人
こちらは先ほどのおすすめできる人とは逆になりますが、日本女子大学の家政学部は選択肢が多い一方で、出願時に自身の進学学科を選択する必要があります。
そのため、家政学系統に興味はあるけれど、具体的に大学で学びたいことや、将来のやりたいことが決まっていない人には入学後に自分の考えていた内容と異なった学びとなってしまう可能性が高く、おすすめできません。
また、こちらもおすすめできる人と逆になりますが、日本女子大学は都心にキャンパスがあるため、その利点を活かし、学びのみならずキャンパスを越えたアクティブな学生生活を希望している学生が多い環境にあると言えます。
そのため、こじんまりとした落ち着いたキャンパスライフを希望している人にはあまりおすすめできません。