青山学院大学経営学部と東京理科大学経営学部はどんな大学?

基本情報
項目 | 青山学院大学経営学部 | 東京理科大学経営学部 |
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学部設立 | 1966年 | 1993年 |
所在地 | 東京都渋谷区渋谷4-4-25(表参道駅) | 東京都新宿区神楽坂1-3(飯田橋駅) |
学部理念 | 青山学院大学経営学部は「マネジメント」(経営管理)を中心に学ぶ学部です。現代社会では、さまざまな分野でマネジメントが求められています。企業のような営利組織はもちろん、病院や美術館のような非営利組織、自治体のような行政組織、さらにはアーティストのような個人も、目標を設定してそれを達成するには、マネジメントが必要です。青山学院大学経営学部で学ぶことは、まさに現代社会で活躍するための基礎体力を身につけることだといえます | 理工系総合大学である本学が持つ知識の体系を生かし、理学と工学の知識に基づいた数量的・実証的アプローチを積極的に活用して、文系・理系の枠組みを超えた新しい視点に基づく経営の理論と技法を教育・研究しています。実用的な理論と技法を重視した教育を展開する経営学部の教育目標は、単なる知識の集積ではなく、自ら経営の諸問題を発見・解析し、その解決方法を選択できる主体性・自律性を持った人材を育てることです。科学的認識と思考に基づく研究成果について、学生と指導教員との間で徹底的に討議する場を設けることで、目標の実現を目指しています。 |
青山学院大学経営学部は1982年に設立され、「社会における問題解決能力を備えたビジネスパーソンの育成」を目指して教育を行っています。ビジネスの最前線とも言える渋谷に位置するキャンパスでは、理論と実践を結びつけた教育を展開し、グローバルな視野と柔軟な思考を育む環境が整っています。授業では企業との連携やケーススタディ、フィールドワークなどを取り入れており、都市型大学の利点を活かした実践的な学びが可能です。また、青山学院全体としてキリスト教精神に基づいた人格形成を重視しており、倫理観や社会貢献意識を持つ人材の育成も重視されています。
東京理科大学経営学部は、1986年に創設された比較的新しい学部ですが、理系のバックグラウンドを活かしたユニークな教育カリキュラムが魅力です。経営学に数理的・分析的なアプローチを加えることにより、他大学にはない「理科大ならでは」の経営教育を実現しています。立地は都心の飯田橋キャンパスで、アクセスの良さに加え、周囲には大手企業や官公庁が集まっており、学びと社会の接点を日常的に感じることができます。理系大学という環境の中で経営を学ぶという独自性があり、特に情報系や分析志向の学生には最適なフィールドといえるでしょう。
大学の規模
青山学院大学経営学部の学生数は 520名となっており、私立大学のビジネス系学部としては標準的な規模です。1学年あたりの人数も適度で、個々の学生への教育支援が行き届く体制が整えられています。ゼミナールや少人数制授業も充実しており、学生同士が密に交流しながら学ぶ風土が根付いています。また、青山学院全体の中でも人気の高い学部の一つであり、他学部との横断的なプロジェクトや課外活動も活発です。都市型キャンパスの利便性と教育環境のバランスが取れており、「学内での密な人間関係」と「都心での多様な刺激」の両方を享受できる点が、多くの学生に支持されている理由の一つです。
東京理科大学経営学部の学生数は 480名で、理系学部の多い理科大の中では珍しい文系学部として存在感を放っています。人数としては比較的コンパクトで、講義形式よりも演習・ゼミ・プロジェクト型授業を重視したカリキュラムが組まれています。これは、理科大の教育理念である「実力主義」「個の成長重視」に沿ったもので、学生一人ひとりが主体的に学びや課題に取り組むスタイルが浸透しています。少人数であるがゆえに、教員との距離も近く、キャリア支援や研究指導などもきめ細かく行われているのが特徴です。数値としては青山学院に比べて控えめですが、その分密度の高い教育が展開されていると言えるでしょう。
男女の比率
青山学院大学経営学部の男女比は 52 : 48 となっており、比較的バランスの取れた構成となっています。ビジネス系学部の中でも、女性比率が高めである点が特徴で、これは青山学院大学全体のイメージとも連動しています。実際、マーケティングやサービス系、観光・ブライダル産業といった女性に人気の高い業界を目指す学生も多く、講義やゼミにおいても多様な視点から意見交換が活発に行われています。さらに、ジェンダー意識やダイバーシティへの配慮が進んでおり、学生が性別に関係なく活躍できる教育環境が整備されています。学生生活における人間関係も良好で、チームワークを重視したグループワークやプロジェクト型授業では、男女の別なく積極的な議論が行われることが一般的です。
一方、東京理科大学経営学部の男女比は 64.9 : 35.1 であり、全体としては男子学生が多い構成となっています。これは東京理科大学自体が理系中心の大学であり、全学的に男子学生の比率が高い傾向にあるためです。しかしながら、経営学部は理科大全体の中では例外的に女子学生の割合が高く、他学部と比べて男女のバランスは改善傾向にあります。特に近年では、ビジネス領域において女性の活躍が広がっていることもあり、志望者層においても男女の差は縮まりつつあります。キャンパスでは、理系的思考と文系的発想を融合させた学びの場が提供されており、性別を問わず多様なバックグラウンドを持つ学生が集う学部として注目されています。
初年度納入金
青山学院大学経営学部の初年度納入金は 142.5万円です。これは私立大学文系学部としては平均的な水準に位置し、特別に高額ではありません。学費の内訳には授業料のほか、施設費、教育充実費などが含まれており、都市型キャンパスの利便性や最新設備を利用できる環境を考慮すれば、一定の納得感がある価格設定と言えるでしょう。また、青山学院大学では奨学金制度も充実しており、成績優秀者や経済的支援を必要とする学生に対する支援体制が整えられています。経済的負担を抑えつつ、質の高い教育環境で学びたいという学生にとっては、十分に選択肢に入る学部です。
一方、東京理科大学経営学部の初年度納入金は 141.1万円となっており、文系学部としてはやや高めの設定です。これは理科大全体が理系大学としての設備投資や教育資源に重点を置いているためであり、経営学部でもICT機器や統計解析ソフトなど、データ分析に必要なツールを活用する授業が多く、その分コストもかかる構造です。また、理系的素養を重視するカリキュラムの影響もあり、授業の内容や方法に専門的な側面が多いため、教育投資としての費用と捉えることもできます。奨学金制度については理科大独自の支援策も充実しており、努力次第で学費負担を軽減するチャンスも用意されています。
SNSでの評価
SNS上では、青山学院大学経営学部に対して「おしゃれ」「華やか」「都会的」「就職に強い」といったポジティブな投稿が多く見られます。特に渋谷キャンパスの立地が話題になりやすく、「キャンパスライフが充実していて楽しそう」「周囲にカフェが多くて放課後も充実」など、学生生活に関する好意的な感想が多数投稿されています。一方で、「周囲の学生が意識高すぎて疲れる」という声も散見され、キラキラした印象にやや気後れする人もいるようです。また、ゼミや課外活動の充実度、企業連携プロジェクトへの参加機会の多さについても頻繁に言及されており、実践的な学びの機会が豊富であることが評価されています。
対して東京理科大学経営学部は、「理系的な分析力を活かせる」「数学が強くないと厳しい」「真面目な学生が多い」といった声が目立ちます。理系大学の中で経営を学ぶという特徴により、他大学の経営学部とは一線を画すと感じる学生が多く、「数字に強い経営学部」「論理的思考を鍛えられる」といった評価が繰り返されています。一方で、「課題が多くて忙しい」「授業がやや硬派すぎる」といった声もあり、娯楽より学業重視の雰囲気が伝わってきます。青学と比べると派手さは控えめですが、地に足のついた学びや誠実な学風が魅力とされている印象です。
合格難易度(偏差値・倍率)

偏差値(マナビジョン)
青山学院大学経営学部の偏差値は 73 で、私立大学の経営系学部の中では上位に位置しています。特に首都圏の大学群「MARCH」の中でも青山学院はブランド力が高く、人気も安定しているため、偏差値水準も堅調に推移しています。受験方式によっては共通テスト利用型や英語外部試験利用型など多様なルートが設けられていますが、どの方式でも一定以上の学力が求められる傾向にあります。また、英語力や論理的思考を問う問題が出題されやすく、得意科目を活かして戦略的に挑む受験生が多いのが特徴です。倍率の高さや科目数のバランスも考慮しながら、計画的な対策が必要とされる学部と言えるでしょう。
一方、東京理科大学経営学部の偏差値は 67 で、理科大の中では文系学部として位置づけられるものの、入試難易度は決して低くはありません。特に数学や分析的な読解力を問う出題が多く、理系思考を活かせる受験生にとっては有利なフィールドと言えるでしょう。入試科目の中でも数学の比重が高めに設定されているため、理系受験生や理系寄りの科目を得意とする文系受験生に人気があります。受験者の傾向としては、実践力や論理的思考を重視する層が多く、単に偏差値だけでなく「適性」が問われる入試であることが特徴です。学部独自の問題傾向を把握し、過去問演習を通じて対応力を養うことが、合格の鍵となります。
倍率
青山学院大学経営学部の入学定員に対する入学者数の比率(実質倍率)は 3.9 であり、MARCHグループの中でも比較的高い競争率を示しています。特に経営学部は青学内でも人気の高い学部であるため、他学部と比べても出願者数が多く、実質倍率も安定して高水準を保っています。これは青山キャンパスという好立地や、華やかなイメージ、就職実績の良さといった複数の要素が重なっているためと考えられます。また、出願者層の学力も高めで、共通テスト利用や英語資格を活用した受験方式の人気も後押ししています。志望者にとっては「倍率をくぐり抜けるための戦略性」と「基礎学力の確実な定着」が合格の鍵になるでしょう。
一方、東京理科大学経営学部の実質倍率は 2.8 であり、理系大学としての強みを活かしながらも、文系学部として独自の志願者層を引きつけています。特に理系受験生にとっては「数学が課される経営学部」として明確な優位性があり、他大学の経営学部と志望を迷う受験生にとって選択肢の一つとなっています。倍率としては青山学院ほどの高さはないものの、出題傾向が独特で、十分な対策を怠ると点が伸びないという特徴があります。また、理科大特有の実力主義的な学風から、「入ってからが大変」といった口コミも受験生の間で広まりつつあり、敬遠する層と惹かれる層が分かれやすい傾向も見られます。
卒業後の進路

有名企業の就職率
青山学院大学経営学部の有名企業就職率は 26.5% で、MARCHグループの中でも特に高水準を維持しています。これは同学部が実践的なビジネス教育を重視し、早期からのキャリア形成支援に力を入れている結果といえるでしょう。特にマーケティング、金融、広告、コンサルティングといった業界において、青学のブランド力が評価されており、学生の希望に沿ったマッチングが実現しやすい傾向があります。加えて、立地の良さや、インターンシップの機会の多さ、OBOGネットワークの活用などが後押しとなり、就職活動において優位に立ちやすい環境が整っています。キャリアセンターによる支援も手厚く、業界別のガイダンスやES添削、模擬面接などが頻繁に実施されている点も、就職率向上に寄与しています。
一方、東京理科大学経営学部の有名企業就職率は 44% で、文系学部としては非常に優れた成果を上げています。特に同学部は、数値やデータに基づく経営分析力を養う教育に重点を置いており、他大学にはない「理系的なアプローチを持つ経営人材」を輩出している点が評価されています。そのため、IT業界、製造業、コンサル業界など、データリテラシーや論理思考が求められる企業において、理科大生は高く評価される傾向があります。また、理科大全体として「就職に強い大学」というイメージが定着していることもあり、企業側からの信頼も厚いです。少人数制による個別サポートや、学内合同企業説明会の開催なども就職率向上に寄与しています。
主な就職先
公務員(5名)
サイバーエージェント(5名)
りそなホールディングス(8名)
ベイカレント・コンサルティング(7名)
青山学院大学経営学部では上記の他に、全日本空輸(ANA)、JTB、三井不動産、サイバーエージェント、楽天グループ、資生堂など、サービス・IT・不動産・消費財といった多様な業界にわたる大手企業への就職実績が見られます。特にマーケティングや広報、経営企画といった職種での内定が多く、華やかなイメージのある企業への就職に強い傾向があります。また、女性の活躍が顕著な業界や職場においても、高い評価を得ており、社会的感度や表現力を活かしたキャリア形成が可能です。業界とのつながりを活かしたインターンシップやゼミ活動の成果が、就職に直結する例も多く報告されています。
東京理科大学経営学部では上記の他に、アクセンチュア、日立製作所、野村総合研究所、NTTデータ、キヤノン、ブリヂストンなど、論理的思考力や分析力が求められる企業への就職が顕著です。理系大学ならではの強みを活かし、SE(システムエンジニア)、データアナリスト、経営企画など、数理・情報系の知見が必要な職種に多数の内定者を出しています。特にコンサルティング業界や製造業の企画部門などで高いニーズがあり、「理系経営人材」としての独自性が高く評価されています。実務志向の強い教育が、実社会との橋渡しとして機能していることがうかがえます。
進学率
青山学院大学経営学部の進学率は 2.02% であり、全体としては就職志向の学生が多い傾向が見られます。大学院への進学は決して主流ではありませんが、一部の学生は青山学院大学大学院の国際マネジメント研究科や他大学のMBAプログラム、経済学・経営学系研究科への進学を選択しています。特に近年では、グローバル経済の変化やスタートアップ志向の高まりにより、経営理論をより深く学びたいというニーズも増加傾向にあります。また、会計士や中小企業診断士などの資格取得を見据えて大学院に進むケースも散見され、資格予備校との連携講座を通じた進学支援体制も整いつつあります。
一方、東京理科大学経営学部の進学率は 6.5% で、こちらも基本的には就職を目指す学生が大半を占めていますが、一定数は大学院へと進学しています。特に同大学院の経営学研究科や、情報科学、システム工学などの分野に進む学生が見られ、理科大ならではの数理的・分析的アプローチをさらに深める方向性が多いのが特徴です。また、将来的に研究職や大学教員を目指す学生、あるいは高度なデータ解析スキルを活かしてコンサルティング分野での活躍を志す学生が進学を選択するケースもあります。学部時代の研究活動をベースにした研究志向の強い学生に対しては、大学院への内部進学制度が積極的に活用されています。
留学生

受け入れ状況
青山学院大学経営学部の留学生数は 679名 です。多国籍な学生と学ぶ環境が整っており、日常的に国際的な視点を取り入れた授業やディスカッションが行われています。特にアジアや欧州との交流が活発で、グローバルな視野を自然と身につけられる点が魅力です。授業においても国際経営や異文化マネジメントに関する科目が充実しており、将来国際的なビジネスシーンで活躍を目指す学生にとっては理想的な環境が整えられています。また、留学生との共同プロジェクトやイベントも盛んで、文化的な相互理解を深める機会が多く用意されています。
東京理科大学経営学部の留学生数は 657名 で、主にアジア圏からの学生が多く在籍しています。理系出身の留学生が多いため、数理的な学びを共有しながら、日本語・英語の両言語を使って学べる環境が構築されています。経営学においても数理的分析を重視する理科大の方針のもと、実践的かつ国際的な教育が行われており、留学生の受け入れにも積極的です。
海外提携校数
青山学院大学経営学部の海外提携校数は 180校で、欧米やアジアを中心に多彩な大学とネットワークを構築しています。この提携により、学生は交換留学や短期語学研修、ダブルディグリープログラムなど、幅広い国際経験の機会を得ることが可能です。学部独自の国際プログラムも充実しており、グローバルなビジネス感覚を養う場として大きな役割を果たしています。
東京理科大学経営学部の海外提携校数は 85校で、理科大全体の国際交流基盤に加え、経営学部としても経済・経営分野に特化した連携校とのネットワークを活用しています。欧米・アジア地域を中心に提携が進んでおり、国際的な研究プロジェクトやインターンシップへの参加機会が提供されているのが特徴です。将来の国際ビジネスや大学院進学を視野に入れる学生にとって、有意義な制度が整備されています。
結局青山学院大学経営学部と東京理科大学経営学部のどちらが良いか

青山学院大学経営学部と東京理科大学経営学部を比較すると、それぞれに異なる魅力と強みが存在します。まず青山学院大学は、都心に位置する立地の良さと洗練されたキャンパス環境を備え、多様な学生が集まる開放的な校風が魅力です。商業やマーケティング、国際経営といった分野において実践的な教育を展開しており、特に語学や国際性に力を入れたい学生には好まれる傾向があります。華やかなイメージや人脈形成の面でもプラスに働く点が多く、MARCHの中でも高いブランド力を誇っています。
一方で東京理科大学経営学部は、理系的素養を活かした数理的アプローチによる経営教育が特徴です。分析力や論理的思考を重視する学生にとっては、独自のカリキュラムは大きな魅力であり、卒業後の進路でもコンサルティングやIT、メーカーなど、理工系の知識を活かした分野での活躍が期待されます。また、全学的に厳格な学風と就職支援の手厚さから、着実なキャリア形成を目指す学生には安定感のある選択肢となるでしょう。
進学先を選ぶうえでは、自身の学びたいスタイルや将来の志向がどこにあるのかを明確にすることが鍵です。国際的な環境やコミュニケーション力を伸ばしたいのであれば青山学院大学、数理的素養を活かして実務的なスキルを身につけたいなら東京理科大学が適しています。それぞれの個性を理解したうえで、自分に最も合った環境を選ぶことが、充実した大学生活と将来につながる第一歩となるはずです。