皆さん、成成明学獨國武という大学のグルーピングを聞いたことがありますか?
関東圏の受験生は一度は聞いたことがあるかと思いますが、全国的には知名度がイマイチなことも…。
全国的には知名度の低い成成明学獨國武も非常に優れたメリットや魅力的な点が多々あります。
今回はそんな成成明学獨國武を比較することで進む大学を決める際の参考となる記事を提案します。
そもそも成成明学獨國武とは?
成城大学、成蹊大学、明治学院大学、獨協大学、国学院大学、武蔵大学の6つの大学をならんで称するのが成成明学獨國武となります。
これらの大学ではGMARCHと日東駒専の間を埋める大学で、基本的には小規模の大学が多く、割と尖った特徴を持っていることが挙げられます。
特定の学問に強い大学も多くあり、GMARCHや日東駒専などのマンモス大学のようにめちゃくちゃ自由法人というわけでもなく、比較的面倒見が良い大学も多いですね。
学びたい内容が決まっている受験生などは、ざっくりとした大学を目指すよりも自身が学びたい内容を多く備えている可能性が高まるのでおすすめの大学グループでもあります。
成城大学について
どんな大学?
成城大学は東京都世田谷区成城にある私立大学です。
大学の通称は成城大となり、略称などはありません。
以下で紹介する成蹊大学とは名称も似ているため、間違われることもよくあります。
成城学園という幼稚園から大学までの一貫教育を行う学校が持つ大学であり、東京の中では比較的裕福な学生が多く通うイメージがついています。
文芸、経済、法律、社会イノベーションの4つの学部をもっており、理系学部は存在せず完全に文系の大学となっています。
学校の規模が小さいため、高校の延長線のような気持ちで通う学生も多く、雰囲気は和気藹々としています。
一方で学生の雰囲気としては穏やかな一面が強く、チャレンジングな学生は少ない印象になります。
看板学部は?
4つの学部は基本的に横並びであり、他大学に比べて抜きん出た成果を挙げているわけではありません。
しかし、文芸学部の文化史学科では日本でも珍しい民俗学を学ぶことができます。
現代文でも頻出の民俗学者である柳田國男は成城に居を構えていたこともあり、成城大学とのつながりも深く同学科が設立された背景があります。
柳田國男は成城大学に自身の蔵書の数多くを寄付しており、今でもその蔵書は成城大学の中で保管されています。
ちなみに、文芸学部だけが1年次にフレッシュマンキャンプという1泊2日の新入生合宿があり、親睦を深める良い機会となっています。
民俗学に特化した大学は日本でも数少ないため、日東駒専からGMARCHを主眼とする受験生のなかで、民俗学や文化人類学に興味を持った受験生にとっては一見の価値がある大学と言えるでしょう。
2022年度入試の変更点は?
成城大学ではこれまでの入試形式を踏襲し、2022年度入試では大きな変更を行う予定はないと発表されています。
S方式(全学部統一型)、A方式(学部別入試)、B方式(入学共通テスト利用型)の3つの入試で選抜を行う大方針は変わりませんが、一部の学部で入試日程が追加になる点と、入試科目の配点が変更になることが発表されています。
詳しくは公式ホームページをリンクしてありますのでご確認ください。
[blogcard url=”https://www.seijo.ac.jp/exam/jtmo42000000zczy.html”]
成蹊大学について
どんな大学?
東京都武蔵野市の吉祥寺にキャンパスを構える大学です。
大学の通称は成蹊大で、成城大と同じく略称などはありません。
成蹊大は都内でも有数の人気な町である吉祥寺にキャンパスを構えていることもあり、学生生活においては不満足なく過ごすことができます。
学校の雰囲気としては穏やかな学生が非常に多く、和やかなムードが漂っていますが、学生の属性によって懐事情がかなり異なるようです。
内部進学の学生と、外部入学の学生では大きな経済格差が生じているのできになる学生には少々厳しい環境かもしれません。
安倍元首相の出身大学として全国に知られることになりましたが、基本的には関東圏以外ではほぼ無名に近い大学です。
また、成城大学と同じように内部進学のルートを強く持っている大学のため、大学への入学の仕方によって大学の捉え方が大きく異なることが実情です。
看板学部は?
経済学部、経営学部、法学部、文学部、理工学部の5つの学部を要する総合大学ですが、基本的に学部間格差は存在しないと言ってよいでしょう。
近年改組された経営学部は経済学部経営学科を源流としており、基礎的な経営学を中心としてじっくりと腰を据えて学ぶことができる環境となっています。
また、従来の経済学部の中でも現代経済学科では座学だけでなくフィールドワークを重視しており、学内での学びだけでなく、社会に貢献できる人材を育成しようという方向性を感じることができます。
落ち着いた校風で総合大学に通いたいという受験生は成蹊大学を検討しても良いかもしれません。
一方で、成蹊大学全体で考えるとGMACRCHに比べ特徴を出しきれていないという印象があり、どうしても学びを得たい教授がいるなどの理由でなければ積極的に進学をおすすめする大学とは言えません。
入学に求められる偏差値に関してはGMARCHに肉薄しているので、入学の偏差値とその後の評価に乖離が起きる可能性があります。
進学を検討している受験生は今一度自身の学びたい内容に関ししっかり調査をしましょう。
2022年度入試の変更点は?
成蹊大学の2022年度入試に関しては未だ掲載がない状態です。
2021年度までの入試要項は掲載されていますが、2022年度の入試要項は2021年7月22日現在で未公開となっています。
この状況を考えると今年の入試に大きな変化はないと考えられますが、また情報が入り次第こちらも更新していきます。
[blogcard url=”https://www.seikei.ac.jp/university/s-net/admissions/general/youkou.html”]
明治学院大学について
どんな大学?
東京都港区白金に拠点を構えるミッション系大学。
大学の通称は明学(めいがく)となり、GMARCHの明治大学と非常に似ているため注意が必要です。
白金キャンパスは3年次以降で使用する学生がほとんどであり、1・2年次では神奈川県横浜キャンパスを使用します。
横浜といっても横浜よりかなり南側に位置し、さらに最寄りの駅よりキャンパスまで30分程度かかるため、都会のイメージをもって進学すると裏切られることになるため注意が必要です。
学生の雰囲気としてはミッション系大学らしく華やかではあるが、穏やかに振る舞う学生が多い印象です。
看板学部は?
明治学院大学の看板学部は国際学部と心理学部となります。
国際学部の国際キャリア科では殆どの授業が英語で展開されるため、国内にいながらにして英語に触れる時間を多く取ることができます。
また、2年次以降ではゼミに入ることにより校外実習が多く実施され、国内外において自身の決めたテーマについて研究する環境が得られます。
心理学部では心理に関する幅広い分野を履修することができ、大学に入学し学びをある程度深めたのちに心理方面の進路を設定できるカリキュラムが組まれています。
一方で実習として小学校への学習アシスタントが週に1度のペースで行われるため、単位取得についてはなかなか大変との声も。
国際方面に興味がある受験生や、心理学を全般的に学習したい受験生にとって明学はかなり適した環境であると言えますね。
2022年度入試の変更点は?
明治学院大学では2022年度入試からの変更点が発表されています。
多くの学部で募集人員の変更が行われていますが、特に大きな変化となっているのが一般入試(B 日程)において教育発達学科の募集が廃止になる点です。
心理学部教育発達学科を志望する受験生にとっては大きな変更になりますので、受験を考えている場合は注意が必要です。
[blogcard url=”meijigakuin.ac.jp/admission/information/pdf/2022nyushihenkouten.pdf”]
獨協大学について
どんな大学?
埼玉県草加市にキャンパスを構える大学です。
大学の通称は獨協大であり、略称などは存在しません。
成成明獨國武の大学群の中で唯一の東京都外の大学となりますので、関東圏以外から進学を考えている受験生は注意が必要となります。
草加市という東京と比べると落ち着いた環境により穏やかに過ごす学生が多い上に、他大学との関わり合いも持ちにくいため学生同士の繋がりも強くなる傾向があります。
留学などに力を入れており、前述の明治学院大学と並んで国際派の大学となります。
看板学部は?
外国語学部、経済学部、法学部、国際教養学部と4つの学部を擁する文系大学ですが、看板となるのは文句なしに外国語学部となります。
英語、フランス語、ドイツ語の3つの言語を選択して学ぶことができ、学生も皆が語学に対する強い意識を持っています。
ネイティブスピーカーの講師も多く在籍しており、高校までで学んだような文法英語ではなく、実際に会話の中から学ぶ実用英語を身につける環境が揃っています。
獨協大学の名前からも類推できるようにドイツ語学科は中でも非常にマニアックなので、ドイツに興味がある受験生にとっては唯一無二の大学といっても過言ではありませんね。
2022年度入試の変更点は?
獨協大学では2022年度入試の変更点は未だ発表されていません。
2021年度入試では英語外部検定試験の利用内容に関して軽微な変更がありました。
2021年度7月22日時点で発表されていないので、今年の入試関しては大きな変更がないと予測されます。
発表され次第こちらでもリンクを公開していきますね。
[blogcard url=”https://nyushi.dokkyo.ac.jp/wp-content/uploads/2019/06/897b25c8a2beb8b9487c81ff5bb8c3cf.pdf”]國學院大学について
どんな大学?
東京都渋谷にキャンパスを置く大学で、大学の通称は國學院です。
國學院大学はこのグループの大学内だけでなく、全国的にも非常に珍しい神道系の大学です。
大学の中に神殿があり、神主さんや教師といった非常に堅い(?)職業を目指す人が多い大学となっています。
大学の雰囲気ともマッチしていますが、学生の気質としては非常に真面目が学生が多くなります。
学部調べの立地力では全大学中1位の好立地に拠点を構えており、非常に充実した学生生活を送ることができるでしょう。
看板学部は?
文、法、経済、人間開発、神道文化の5つの学部を擁していますが、看板学部は何と言っても文学部と神道文化学部と言えるでしょう。
文学部の中でも日本文学科と史学科は非常に伝統のある学部であり、それらの学びを求める学生にとってはGMARCH以上のブランド力となる場合もあります。
皇典研究所として1890年より研究されてきた重要な資料なども別館の資料館などに保管されており、他大学とは違うこだわりを見せています。
また、神道文化学部では神職養成課程が設置されている全国でも非常に珍しい大学です。
ちなみに神道文化学科が設置されている大学は國學院と皇學館大学のみとなっており、神主さんを目指すのであればほぼ2択となっています。
日本文化に興味があり、研究を深めたい受験生にとっては國學院大学は非常に魅力的と言えますね。
2022年度入試の変更点は?
國學院大学では2022年度入試より新しい学部と学科の新設が発表されています。
近年人気を高めつつある観光分野の学びを深めることができる、観光まちづくり学部観光まちづくり学科の新設が予定されており、こちらの学部の認可が降りれば、今年の入試より学部生を募集することとなります。
現在観光分野に関しては日東駒専の東洋大学に強みがありますが國學院大学に同学部が設置されれば、東洋大学の国際観光学部の人気が少し落ち着くかもしれませんね。
観光を学びたいと考えている受験生は國學院大学への進学を検討しても良いですね。
武蔵大学について
どんな大学?
東京都練馬区にキャンパスを構える大学です。
大学の通称は武蔵大で、略称などは存在しません。
全学部が江古田キャンパスに在籍しており、非常にこじんまりとしているが学生数も割と少ないため落ち着いて学ぶことができる環境となっています。
ゼミ活動に関しては他大学より熱を持って取り組んでおり、1年次よりゼミ活動が始まる珍しい大学です。
偏差値だけにとらわれず非常に手厚いと評価する教育関係者が多い大学でも有名ですね。
看板学部は?
経済学部、人文学部、社会学部と3つの学部を擁する文系大学となりますが、看板学部は社会学部となり他大学からの評価も高くなっています。
社会学部ではグローバルデータサイエンスというコースが設置されており、1ヶ月超の海外研修などを通して英語力を高める取り組みがされています、
また近年人気のメディア系学群にも力を入れており、整った環境の中でユニークな内容を学んでいる学生も多く、非常に人気を強めています。
また前述の通り、武蔵大学ではゼミ学習に非常に力を入れており、10人程度の学生に1人の教員がつく手厚さが人気でもあります。
少人数でみっちり学習したい受験生にとっては武蔵大学は理想の環境と言えるでしょう。
2022年度入試の変更点は?
武蔵大学の2022年度入試に関しては未だ掲載がない状態です。
2021年度までの入試要項は掲載されていますが、2022年度の入試要項は2021年7月22日現在で未公開となっています。
この状況を考えると今年の入試に大きな変化はないと考えられますが、また情報が入り次第こちらも更新していきます。
[blogcard url=”https://www.musashi.ac.jp/admissions/faq.html”]まとめ!
いかがでしたか?
GMARCHや日東駒専は非常に大きい大学も多く、自身の個性が発揮できずに埋没してしまう可能性もあります。
しかしここの大学群は比較的穏やかな環境で学ぶこともでき、かつそれぞれに尖った強みを持っていることもありますので、大学進学に悩む受験生は一見の価値があると思います。
それぞれの学びたい内容に合わせて、最も適した進学が叶うことを祈っております。