・使い方や勉強方法は?
・右側の例文は使った方が良いの?
・英単語ターゲット1900の次に使う教材は?
この記事は上のような悩みを持った人に向けて書かれています。
結論としては、英単語ターゲット1900の使い方は例文などを用いず、まずは左側掲載の英単語の第一義(1つ目の意味)を覚えることを徹底することが効率的です。早慶上智を目指している受験生を除き、英単語ターゲット1900の1冊を完璧にすれば問題ありません。
英単語ターゲット1900の難易度と目標大学
大東亜帝国、日東駒専、成成明國獨武、GMARCHまでは本書1冊で対応可能です。
早慶上智レベルにも対応可能ではありますが、本書の特徴として挙げられる一語一義主義によってボキャブラリーが少ない場合、多様な意味を読み取る必要がある高難易度の長文ではぎこちない訳になってしまう恐れがあります。
早慶上智レベルの受験を考えている場合は、本書を利用しながら同等レベルの単語帳を補助で用いるか、本書の関連語を徹底的に覚える必要があります。
単語帳を2冊使うことは時間のない受験生にとって大きな負担になる可能性も否めないため、その点も考慮が必要でしょう。
英単語ターゲット1900はどのような教材なのか?
・頻出度順と一語一義主義により、学力の伸びを早期に感じられる上、負担が少ない。
・3つのセクションに分かれており、学力に応じて利用できる。
・1900語掲載されており、大東亜帝国から早慶上智レベルまで幅広く対応している。
特に出る順、一語一義主義というのは英単語ターゲット1900を表す非常にわかりやすい言葉と言えます。
英単語ターゲット1900では入試に出やすい順番で英単語を掲載するというスタイルをとっており、後半に行けば行くほど難易度が上がってきます。
これは受験する大学の難易度に合わせた利用が可能ということであり、難関大学を受験する受験生は隅から隅まで覚える必要がありますが、難易度によっては前半の単語のみを覚えるだけでも対応できます。
また、英単語ターゲット1900では1つの単語に対して1つの意味というスタンスをとっており、この一語一義主義によって使用者の負担を軽減することにつながっています。
先ほど述べたように、難易度も概ね3セクションに分かれており、学校の定期テストのような普段の勉強から、早慶上智を狙う受験生の勉強にも対応が可能になっています。
英単語ターゲット1900の効率的な使用法とは?
・初めから例文には手をつけず、一語一義主義を徹底して、まずは単語の第一義のみを暗記する。
・志望する大学のレベルに合わせてセクションを区切って利用する。
単語とはその成り立ちゆえに様々な意味を含むことが多く、一概には一語一義主義では全ての意味を汲み取ることはできません。
そうした多様な意味を学ばせるために、英単語ターゲット1900を含めた様々な単語帳では似たようなニュアンスの表現を細字で記載したり、類義語や対義語を同時に掲載していることも多いです。
しかし、英単語ターゲット1900は良い意味でシンプル、悪い意味で無機質な作りとなっているため、多様な言葉を暗記させるための仕組みが存在しません。
その他の単語帳では語源からのアプローチや、ビジュアルで表現することで周辺の語句を暗記させるように努めていますが、英単語ターゲット1900にはそのような仕組みがないということですね。
日本語を扱う私たちが異言語を学ぶということは暗記量が多くなることは必然的ですが、英単語ターゲット1900のような工夫がない書籍でゴリゴリ覚えることはあまり効率的と言えないためおすすめはできません。
一周して戻ってきましたが、本書の強みである一語一義主義を徹底的に利用し、まずは英単語の基礎力を身に付けることが、本書の最も効率的な使い方と言えます。
英単語ターゲット1900のおすすめできる人は?
英単語ターゲット1900は最初の英単語帳としての役割は大きく果たしてくれるでしょう。
英語初学者の方にとって分厚く情報量が多い単語帳は見るだけでも辛いはずです。
さらにいうと、1900語の単語でさえ覚えるのは非常に大変ですし、そこに加えて複数の意味や対義語関連語なんて出てきた日には目も当てられません。
その点、英単語ターゲット1900はシンプルという圧倒的な強みがあり、この1900語を覚えることができればある程度戦えるという点も評価ができます。
英単語ターゲット1900のおすすめできない人は?
英単語ターゲット1900は圧倒的シンプルさと引き換えに面白さはゼロと言っても過言ではありません。
中学時代から英語が苦手で、英単語を見ると気持ち悪くなりますという人にとってはただ英単語が無機質に並んだ単語帳の利用は難しいでしょう。
最近では面白さや見やすさなどを追求した参考書も書店に並んでいますので、本書を無理に使う必要はないと言えます。
これは前述でもありますが、英単語ターゲット1900は一語一義主義を特徴としており、単語の広がりを勉強するための書籍ではありません。
英単語というのは1つの単語で様々な意味を持つことが多く、単語に対する多様な見方ができることで、読解や記述の内容が深まることも多くあります。
considerとは… (ある決定・理解のために)よく考える、熟考する、考察する、検討する、よく考える、考える、(…を)みなす、(…を)考える、思う、考慮に入れる
参考:weblio英和和英辞典
上記のようにconsiderとは、物事を見たり、考えたりすることを意味する英単語です。
これを英単語ターゲット1900ではを見なすという一語で完結させています。
もちろん他の単語帳でを見なすという意味が書かれていなかったとしたら本書を扱うことで少々語彙が増えますが、そういった単語に対する深まりを学びたいのであれば本書ではなく、より語彙が詳細に掲載されている単語帳を用いましょう。
英単語ターゲット1900は本当にシンプルな単語帳のため、同じことを連続して行うことに抵抗がある人は避けた方が良いと思います。
英単語は根気が必要な作業ではありますが、あえて苦手な方式で戦う必要はないでしょう。
同じように人気の単語帳である速読英単語では、掲載されている長文などに興味を引く内容を用いることで受験生の助けとなっています。
また、キクタンなどの聴覚記憶を重視した単語帳もあり、音楽とともに暗記するなど様々な工夫が行われているため、無理に本書にこだわる必要はないと言えます。
英単語ターゲット1900の後に進むべき教材を志望校別に紹介
大東亜帝国レベル(SS50程度)が志望校
大東亜帝国レベルを志望している受験生は本書ののちに進むべき英単語の教材はなく、本書で十分な語彙力がついている状態と言えます。
むしろ本書の最後のセクションは難関大学を志望する受験生に向けて書かれている内容なので、大東亜帝国の入試問題では出題されない内容がほとんどになります。
よって、今後語彙を学習する中でその他の科目に時間が必要であれば、セクション1とセクション2を重点的に復習し、基本的な英単語を素早く利用できるように努めましょう。
日東駒専レベル(SS55程度)が志望校
日東駒専レベルの大学を受験する方も、概ね大東亜帝国と同様のレベルであると考えて良いです。
基本的な語彙が入試問題の中心になるため、難単語をたくさん覚えることよりも、簡単な語彙をさまざまな角度から暗記することが大切になります。
例えば、同じ意味であっても単語と熟語で言い換えることができるか、のような語彙力が大切になります。
参加するという意味のparticipateはtake part inという熟語に置き換えることができ、空所の数によって使い分けることが大切になります。
このような簡単な英単語を複数の側面から覚えることが大切になるのが日東駒専レベルの入試と言えます。
本書の次の単語帳を焦るのではなく、本書を徹底的に使いましょう。
成成明國獨武レベル(SS60程度)が志望校
成成明國獨武レベルの受験生も大東亜帝国から日東駒専レベルの受験生と同様の語彙力を要求されると考えて良いでしょう。
ただ、大東亜帝国や日東駒専と比較し入試問題における読解量や語数が多くなる傾向があるため、よりスピーディーに語彙を取り出す必要があります。
素早く英単語を取り出すには多くの英文を読むことが近道ではありますが、受験生は限られた時間しかないため、長文問題の練習ばかりをするわけにはいきませんよね。
そこで、英単語ターゲット1900と同様のレベルである『速読英単語 必修編』をおすすめします。
同様のレベルだと無意味に感じるかもしれませんが、英単語ターゲット1900で学んだ語彙とは違う側面から暗記をすることができ、語彙のバラエティを増やすことにつながります。
また、『速読英単語 必修編』では長文の中で英単語を学ぶスタイルをとっているため、英単語ターゲット1900で学んだ内容を素早く取り出す訓練が可能になります。
成成明國獨武レベルの入試で素早く英語を読みたい受験生にはおすすめです。
GMARCHレベル(SS65程度)が志望校
GMARCHレベルの大学を受験する方は本書のみだと物足りなく感じる可能性があります。
また、入試問題を解く上で英単語ターゲット1900に掲載されている単語を暗記していれば十分であるとは言えますが、出題される英文が高度であったり専門的になってくるのがGMARCHの入試です。
志望する学部によった専門的な英単語(例えば法律や経済に関する単語)が出題され、一般的な受験英単語とはかけ離れていることもあります。
こういった専門的な英単語は文中で他の言葉等で言い換えられていたり、関係代名詞などを用いてその単語自体が分からなくても理解できるように書かれていることが多いです。
しかし、文中にある分からない英単語は少しでも潰しておきたいといった受験生には『話題別英単語リンガメタリカ』をおすすめします。
『話題別英単語リンガメタリカ』では一般的な英単語にはあまり載っていない専門的な英単語が多く掲載されています。
また、テーマに分けて英文が配列されているので自身の志望する学問系統に合わせて読み進めても良いでしょう。
ちなみに『話題別英単語リンガメタリカ』は解説の記事があるので参考にしてください。
早慶上智レベル(SS70程度)が志望校
早慶上智レベルを受験する方は、GMARCHの段で紹介した『話題別英単語リンガメタリカ』を利用するようにしましょう。
GMARCHレベルの入試であれば『話題別英単語リンガメタリカ』は努力目標でしたが、早慶上智の英語では非常に抽象的なテーマが多く出題されるため、必ず目を通すことをおすすめします。
出題されるテーマも経済系であればビジネス誌などのような社会人が読む内容の英文が出題され、その他多くの入試問題とは一線を画します。
しかし、どれだけ学習をしても未知の語彙に遭遇する可能性が高く、全ての語彙を網羅することは現実的ではありません。
よって、『話題別英単語リンガメタリカ』を利用したのちに未知の語彙に出会った場合は、単語カードやアプリ等を用いて自分がわからなかった語彙のみを集めたリスト等を作り定期的に復習をしましょう。
これ以上に難易度の高い英単語教材を用いるのは費用対効果が悪すぎるため注意しましょう。