近年、日東駒専の難易度が急激に上がる影響から、日東駒専の滑り止めと認識されている大東亜帝国も人気をメキメキあげています。
一昔前の日東駒専の難易度が現在の大東亜帝国と考えるべきですが、難易度と世間的な評価にギャップがあるのも事実ですね。
世代的には30代以上の大学受験経験者から考えると、日東駒専も大東亜帝国も中堅大学とは言えず、基本的には多くの大学に落ちた受験生が進学する大学としての認識が強いです。
一方でここ数年で偏差値が大きく変化し、日東駒専や大東亜帝国を第一志望とする受験生がかなり増えているのが現状です。
偏差値60以上の高校に在籍している受験生であっても日東駒専はターゲットに入ってくるが現在の受験の常識ですが、多くの親御さん世代には信じられない話ですよね。
しかし、そういったギャップの中で受験生は自身の進路に悩むと思います。
自分が模試などでもらっている合否判定が正しいのか、親御さんなどから受ける情報が正しいのか、難しい問題ですよね。
今回はこういった世代によって違う認識などについても、学部として少しでも受験生のためになる記事を提供したいと思います。
2022年度最新!日東駒専と大東亜帝国の入試のまとめ!来年の倍率は?
2023年度になり、日東駒専や大東亜帝国の入試動向も多く出揃って来ています。
結論から申し上げると、日東駒専も大東亜帝国も昨年通り人気の傾向が続き、入試の競争も非常に高かったと言えるでしょう。
日東駒専に関しては東洋大学以外の日本大学、駒澤大学、専修大学の3校は昨年度より志願者数は減ったものの、いずれの大学も誤差の範囲といえ、東洋大学に関しては日本大学以上の志願者数が集まっている状況です。
また、大東亜帝国に関しても東海大学が昨年位比べ1500名程度の志願者数増となりました。
大東文化大学、亜細亜大学に関しては昨年と比較し若干名志願者数を落としたものの、高い倍率の入試が続いています。
帝京大学に関してはまだ正式なデータがありませんので、今後分かり次第更新いたします。
世間では難易度が高い大学を狙う受験生よりも、確実に合格を狙うことができる大学を受験する安全志向が高まっており、日東駒専と大東亜帝国の入試の厳しさは来年以降も続くと考えられ、今後も高い倍率が維持されることが予想されます。
特に日東駒専では様々な新しい学びの場を創設する東洋大学の人気が非常に高まっており、日本大学の続く不祥事の環境の中では来年以降も難化傾向と考えて良いでしょう。
大東亜帝国に関しては日本随一の学部数といっても良い東海大学に加え、都心からのアクセスも良い亜細亜大学・国士舘大学の人気は来年以降も高いといえます。
受験生の皆さんは、来年以降の入試も厳しいものと心構えをし、日々勉強に取り組みましょう!
日東駒専と大東亜帝国とは?
日東駒専とは、日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学の全国的にも著名な4つの大学を指します。
関東圏では特に高い知名度を誇り、多くの受験生や世間からは中堅大学としての評価を得ています。
日東駒専はどの大学も様々な学部を擁する総合大学であり、幅広い学問を修めることが可能となっています。
それに加え、全国的に知名度があるため全国から多くの受験生が集まることも大きな特徴と言えます。
幅広い層から受験生が集まるということは価値観が異なる人間と触れ合う機会が多いということであり、人間的に成長できるチャンスが多いということでもあります。
大東亜帝国とは、大東文化大学、東海大学、亜細亜大学、帝京大学、国士舘大学の5つの大学を指します。
こちらも関東圏では広く知られる大学であり、日東駒専の滑り止めとしての評価を受ける大学となります。
大東亜帝国はスポーツが強い大学も多く、メディアなどでも取り上げられることが多いですね。
こちらの大学群は近年偏差値の急上昇が顕著であり、世代ごとの価値観ギャップが非常に多い大学でもあります。
一昔前には偏差値が30台だった大学もあるため、多くの受験経験者からすると滑り止めとして考えられてしまい、受験生の大学選びを苦しくしている代表的な大学群ですね。
二つの大学群には差があるのか?
最初に結論からお伝えしますが、
日東駒専と大東亜帝国には差がないと考えられることが多いです。
受験生にとっては日東駒専と大東亜帝国は全く異なるように映ることもありますが、世間的には2つの大学群はほぼ変わらない印象を受け取られることがままあります。
しかし、それでは受験生にとっては元も子もない話になっていますので、ここからは「差」というものはどういった点で現れるか考えてみましょう。
①大学ブランド的な差
これは極めて表面的なことですが、大学は多くの卒業生がこだわりを持っていることが多く、それぞれの大学に相対的な(他大学と比べた)評価が下されることがあります。
より難易度が高い大学ほどブランド力が高く、対に難易度が落ち着いている大学ほどブランドが低く考えられることがあります。
また学力だけでなく、就職活動で顕著な実績を残している大学や、特定の分野に強みを持っている大学などもブランド価値がある大学とされることが多いですね。
ここであくまで表面的なことと断りを入れている理由は、大学のブランドというものは重要なものではないからですね。
大学を卒業したらからといって価値があるものではなく、在学中にどのように過ごすか、卒後にどのように生きるかという点の方が遥かに大切になります。
ただ、自身が卒業した大学や在籍している大学にポジティブなイメージを持ち、それによってモチベーションが向上するのであれば有価値と言えます。
ただ、日東駒専と大東亜帝国の場合、このブランド力的な側面はどちらも大きくはありません。
今現在大学受験をしている皆さんにとっては2つの大学群には差があるように見えるかもしれませんが、皆さんを評価する人間からはこの2つの大学群には大きな差が存在しません。
どちらも中堅大学であり、入学難易度や卒業後の進路には殆ど差がないという認識になってしまうからですね。
ここからお伝えしたいのは中堅大学がダメであるということではありません。
大学群ごとに大きな差がないのであれば、大学群にこだわりを持つのではなく自身の希望に合わせた大学に進むほうが建設的であるということです。
日東駒専だから大東亜帝国よりブランド力が高いということはないので、自分自身が学びたい学問領域などを変更してまで大学を選ぶ必要はありません。
自分が勉強したいことや、行きたい大学・学部を重視して進路を決めるほうが賢明でしょう。
②学業の質
日東駒専と大東亜帝国で学びの質に差があるのでしょうか?
これに対する回答は、差はほとんどないと考えてよいでしょう。
一部の例外の学部を除き、多くの大学では幅広い範囲の学問を修めることが可能になっています。
また、学部間での単位交換なども盛んに行われているので、特定の学部に進学をしないと学ぶことができない内容も限られています。
昨今人気の経営系学部や、国際系学部、心理系学部等々の学びであれば日東駒専・大東亜帝国であればどの大学でも満足する環境を得られるのではないでしょうか。
もちろん法学のような昔から人気の学部であっても同様なのでご安心ください。
また、多くの文系学部では大規模な設備などが必要とする機会はほとんどなく、多くは座学やフィールドワークとなります。
そういった学問の中で成果を上げるために最も大切なものは環境でなく、本人の勤勉さになります。
勉強をし続けるモチベーションを維持できるのであれば大学の名前などは瑣末な問題ですね。
しかし、環境にこだわらずに勉強できることは文系に限った話であり、理系となると話は異なります。
理系学部の多くは大規模な設備や、研究などにお金がかかるため、環境が整っている大学がよいと考えます。
また日東駒専や大東亜帝国と一括りにされていますが、この大学群はあくまで偏差値が近い大学のグループとなりますので、それぞれの特色は異なったものとなります。
例えば、日東駒専であれば日本大学、大東亜帝国であれば東海大学が理系学部を兼ね備えた大学と言えます。
一方で、日東駒専の中では駒澤大学や専修大学には本格的な理系学部はなく、大東亜帝国の中では大東文化大学や亜細亜大学にも理系の学部はほぼないと考えて良いでしょう。
その他の大学も理系学部を持っていることは持っていますが、やはり文系に力を入れているため積極的に選ぶ必要はないでしょう。
ちなみに大学には科研費といって国から大学に対して助成金が交付されています。
科研費の金額は大学の研究内容に合わせて交付されるものですので、その大学が行なっている研究の規模や未来生などが気になる方はぜひ確認してみてください。
[blogcard url=”https://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/27_kdata/kohyo/index.html”]
③就職活動に差はあるか
就職活動についても気になる方は多い内容かと思います。
就職活動は大学生にとって外せない内容ですよね。
最近の大学は研究機関としての側面より、就職予備校としての側面の方が大きくなっています。
学ぶために大学に行く学生は多くなく、大多数の大学生にとっては良い企業に就職するために大学にいる様子もあります。
それでは就職活動においては日東駒専と大東亜帝国の間に差はあるのでしょうか?
この答えは若干差があると考えてよいでしょう。
[blogcard url=”https://manabu.biz/university-filter/”]就職活動の多くは書類選考による志望動機等の確認と面接による人物評価が行われます。
※筆記試験などもありますが、ここでは割愛いたします。
細かく述べると、書類選考では大学の名前や志望動機、そして学生時代に力を入れたことなどを比較しながら選考を行います。
そして面接では実際に対話を通じて自社に合う人間なのか確認することとなります。
日東駒専や大東亜帝国のネームバリューを考えると、多くの企業において書類選考時点で不利になることはないですが、一部の大企業では厳しい状況にあると考えてよいでしょう。
出典:株式会社アイデム(https://apj.aidem.co.jp/upload/chousa_data_pdf/341/2017_10kigyou.pdf)
上記のグラフは株式会社アイデム様より引用させていただきましたが、示していることは大学名によるフィルタリングが行われているというものです。
多くの企業において大学名でフィルタリングすることは常識的になっていることがわかりますね。
この理由は以前別記事でも述べていますが、大学生が良いと感じる企業の採用枠に対して、大学生の数が多すぎることによって起きます。
つまり、企業側としては何かしらの方法で手っ取り早く選考をする必要があるということです。
そして優秀な大学生をより効率的に採用することは企業にとってとても大切であり、この点で大学の名前というのが影響してきます。
偏差値の高い大学には優秀な大学生が多い傾向があるため、ネームバリューのある大学を優先的に選考対象とすることで不要なコストを割かずに済むこととなります。
この観点から考えると、日東駒専や大東亜帝国のネームバリューでは有利な状況にあるとは言えません。
先ほど、日東駒専と大東亜帝国の間に若干差があると記載したのは面接における場合です。
ここ数年の日東駒専や大東亜帝国の偏差値の伸びは著しいですが、それはあくまでここ数年に限ったことになります。
上記の表は2010年の偏差値と最近の偏差値を比較したものになります。
日東駒専からは日本大学と東洋大学を選抜し、大東亜帝国からは大東文化大学と帝京大学を選抜し、どちらの大学も法学部の偏差値を表にしました。
このように見ると、日東駒専の偏差値も勿論上がっていますが、大東亜帝国の偏差値の急上昇が目覚ましいものだと理解できます。
しかし、このような偏差値の変化を知っているのは教育関係者と実際の受験者たちだけになります。
就職活動において面接し評価する人間はこの事実を知らない可能性もありますね。
選考官の多くは大学を卒業している方が多くなりますが、その際に大学における年代ごとの価値観が出てくることがあります。
多くの世代において日東駒専は中堅大学、大東亜帝国は滑り止め大学という認識が根強く、今の受験生はそういった価値観のもとで評価を受けることとなり、日東駒専と大東亜帝国の間に少しの差が出てくる要因となります。
まとめ
ここまでブランド力・学業・就職活動と3点に分けて話をさせていただきましたが、大切なことは大学の名前ではなく大学内での過ごし方になります。
世間的に難易度が高いとされる大学に入学したとしても、大学内でもだらだらと過ごしてしまうと価値が薄くなってしまいます。
しかし一方で、大学受験で芳しい結果が得られなかったたとしても、大学内で様々な経験をすることで大きく成長することも可能となります。
大学受験というのは人生の中の一つのイベントにすぎませんが、このきっかけが人生に大きな影響を与える人も多くいます。
それぞれの大学を客観的に見たうえで進学する学校を決めることができると良いですね。
皆さんの大学受験を応援しています。
また、就職活動などについても過去記事がありますので気になる方はご覧ください。
[blogcard url=”https://manabu.biz/interview-measures/”]