【絶対に上智が良い?語学は?就職は?】青山学院大学と上智大学を比較

・上智大学と比べた青山学院大学の評価が気になる。
・青山学院大学と上智大学の間には就職力に差はあるの?
・上智大学と青山学院大学のどちらの環境がより英語を伸ばすことができるか気になる。

この記事は、そんな疑問を持つ方に向けて書いています。

結論としては、青山学院大学と上智大学の間には受験難易度の面で見ると差があります。一方、両大学とも世間的な評価を受けている大学のため、どちらに進んだとしても満足できる可能性が高いです。両大学の偏差値には差がありますが、就職力にほとんど差はありません。上智大学では外国語学部が著名であり、青山学院大学では文学部が著名なため、英語に対するアプローチが異なり、自身の学びたい環境によって合わせる必要があります。

目次

青山学院大学と上智大学を数字で比べてみる

※レーダチャート上の大学名をクリックすると表示する大学の数を変更できます。
青山学院大学項目上智大学
30.1%上場企業就職率34.1%
60pt偏差値62pt
4,328pt立地3,766pt
568名講師数653名
18,077名学生数12,455名
11学部学部数9学部

まず概観ですが、青山学院大学と上智大学は似通ったチャートの形をしており、早慶上智とGMARCHとの間にある世間的な評価とは裏腹に数字上は拮抗していることが分かります。

上場企業への就職率や入学難易度の点で上智大学にやや軍配が上がりますが、学生数や講師数といったその他の項目に関しては青山学院大学がリードしていることが分かります。

青山学院大学は渋谷にキャンパスを持っており、上智大学は四谷にキャンパスを持っているため、どちらも東京のど真ん中で活気に満ちた学生生活を送ることが可能です。

東京都外から両大学への進学を考えている受験生にとっては渋谷と四谷のどちらが過ごしやすいか悩む場合もあるかと思いますが、渋谷は若者が集う繁華街という特徴があるのに対し、四谷はサラリーマンがひしめくオフィス街という特徴があり、街の性質としては異なるため、どちらが自身のイメージに近いかは判断する必要があります。

その他、学力や就職力、大学での学びの環境は両大学とも非常にハイレベルになっているので、自身の学びたい内容や校風などから大学を選定すると良いでしょう。

各学部の偏差値で比較する

青山学院大学学部系統上智大学
学部(偏差値)学部(偏差値)

(75)
法律政治
(79)
経営
(75)
経済経営経済
(76)
経済
(73)
社会情報
(70)
社会
総合文化政策
(76)
文化
(76)

(75)
国際政治経済
(76)
国際国際教養
(83)
総合グローバル
(79)
外国語
(75)
教育人間科
(75)
教育総合人間科
(75)
理工
(67)
理工
(71)
地球社会共生
(71)
その他
(63)
コミュニティ人間科
(67)

上記はベネッセ主催の駿台ベネッセ模試のデータを掲載しているマナビジョンより2022年度の最新のデータを引用したものです。

偏差値に関しては両大学とも非常に高い数値となっていますが、単純な比較となるとやはり私立大学トップクラスの難易度となる上智大学に軍配が上がります。

ほぼ全ての学部で偏差値70を超える上智大学は非常にバランスが取れた大学といえます。

対して青山学院大学も多くの学部が偏差値70をマークしており、両校とも非常に難易度が高いことが分かります。

また両大学は女子受験生からの人気が非常に高い大学とも知られ、全国における一般的な大学における男女比が概ね7:3であることに対し、女子学生比率が50%を超えていることも特徴として挙げられます。

ちなみに上智大学、青山学院大学、立教大学の3校は女子受験生からの人気が非常に高い大学としてJALパック(上智のJ、青山学院のA、立教のL)とグルーピングされていた時期もあるほどにおしゃれな大学として著名です。

青山学院大学では、伝統の文学部と近年人気を伸ばしている国際政治経済学部が看板であり、両学部とも語学に関する学びを得られる環境となっています。

対する上智大学では、外国語学部が非常に人気であり、長い伝統を持つ学部として知られています。

一点補足しますが、上智大学国際教養学部の偏差値が83と非常に高い数値となっていますが、この偏差値には少々カラクリがあるので注意が必要です。

国際教養学部では一般的な筆記試験が行われず、外部英語資格の利用に加えて、大学における面接で合否を決める仕組みをとっています。

大学入試では試験科目が少なくなるほど偏差値を向上させやすいという特徴があるため、国際教養学部の偏差値が高いからといって上智大学の最難関学部と考えるのは尚早です。

上場企業への就職力で比較する

青山学院大学順位上智大学
企業(人数)企業(人数)
教員
(87)
1アクセンチュア
(24)
日本航空
(39)
2全日本空輸
(24)
全日本空輸
(35)
3日本航空
(23)
三菱UFJ銀行
(28)
4三菱UFJ銀行
(22)
楽天
(23)
5楽天
(20)
野村証券
(22)
6みずほフィナンシャルグループ
(17)
あいおいニッセイ同和損保
(20)
7東京海上日動火災
(16)
三井住友海上火災保険
(19)
8三井住友海上火災保険
(16)
三井住友銀行
(19)
9住友商事
(14)
東京都特別区
(18)
10日立製作所
(14)

就職先について比較をするとまず目につくのが、青山学院大学の教員採用者数の多さとなっており、英語の青山を筆頭として語学教員の名門でもあります。

似通っている点として、青山学院大学も上智大学も全日本空輸や日本航空といった航空業界への就職者が非常に多いことが挙げられ、どちらも語学が強い大学としての特徴が見られます。

上智大学の1位にランクされている外資系のコンサルティング会社アクセンチュア、両校とも5位にランクされている楽天も外国語を多用する企業として著名です。

それら以外には銀行や損保といった間口の広い金融系の就職が目立ち、両校の間に大きな差はないと言えます。

青山学院大学と上智大学のおすすめの学部は?

ここまでは全体的な項目に加え、受験生が気になる偏差値や就職力について比較してきました。

ここからは両校の得意な分野を踏まえ、多くの学部の中からさらにおすすめできる学部の紹介を行っていきます。

青山学院大学のおすすめの学部

・語学的側面だけでなく歴史文化の素養の習得を目指すの文学部
・実学を身につけつつ英語力も向上させる国際政治経済学部

青山学院大学文学部には英語の青山と呼ばれる伝統の英米文学科があります。

文学部では、言語という枠組みだけでなく、言語を構成する文化や歴史などを紐解くことで、人間とはいったい何かを深く考察することを大切にしています。

単に英語を学ぶと言っても語学を習得することを目的とするのではなく、その語学を構成するバックグラウンド自体を学ぶ学部が青山学院大学の文学と言えます。

3年次より他大学と同様にゼミナール活動(少人数教育)が行われており、英語の青山に在籍する国内のトップ研究者から指導を受けることもでき、自身の興味のある選考範囲に合わせたきめ細やかな環境を整えることができます。

ちなみに、青山学院大学には国際政治経済学部という非常に人気の学部もあり、こちらも語学力を身につけつつ政治経済学の中から専門を選ぶことができる魅力的な学部と言えます。

中学校から高校までの課程の中で英語が科目の1つとして成立しているため、語学が学問と勘違い指定しまうことも多いですが、外国語はあくまでコミュニケーションツールの1つになります。

母国語を英語とする人は世界中に3億人程度いますので、ただ英語を話せる人材というのは国際的にも見ると一切強みになりませんが、そこに専門性が身につくことは大きな武器になります。

そう言った点を考えると国際政治経済学部も非常に良い学部と言えます。

上智大学のおすすめの学部

・幅広い言語を学ぶことが可能である外国語学部

上智大学といえば外国語学部と言われるほど、上智大学は外国語教育に力を入れている大学です。

外国語学部では英語に加えて、ドイツ語、フランス語、イスパニア語、ロシア語、ポルトガル語を学ぶことができ、日本でもその幅広さはトップレベルと言えます。

また、外国語を話す力を身につけるだけでなく、外国語を運用し国際社会で活躍できる人材を育成することにも力をいれています。

3言語3視座を標榜に、日本語と英語に加えてもう1つの言語を学びながら、それぞれの言語を利用する言語域に対する理解を深め、母国日本を再認識することを目標としています。

日本の大学で学んでいると日本というフィルターを通して世界を見ることになりますが、上智大学ではそれぞれの視座から世界を見ることでより俯瞰的な視野を持った人材の育成に努めています。

私立大学の中で外国語学部を志望する受験生にとっては国内トップクラスの環境が揃っていると言えるでしょう。

青山学院大学と上智大学がおすすめな人は?

青山学院大学がおすすめな人

・外国語を文化というスコープから覗き学びたい人

青山学院大学の文学部英米文学科は外国語を身につける環境として優れた環境であると言えます。

ただ単に言語を習得したとしてもその言語域の歴史や文化を知らなければ相手との理解を深めることには繋がりません。

日本語が上手な外国の方と話したとしても日本人ならではの微妙なニュアンスや、日本人なら当然持っている日本的な一般常識がないと違和感があることと同様です。

そういった不一致を産まないためにも語学だけを習得するのではなく、その言語を話す人間がどのような世界で育っているのかを学ぶことを青山学院大学では重視しています。

文学部というと文学を学ぶイメージがあるかもしれませんが、文学を通して該当の国の歴史や背景を紐解いていくことで外国語に対する理解を深める学部となります。

文学を通したアプローチから外国語を学びたい場合は青山学院大学がおすすめです。

青山学院大学がおすすめではない人

・より実践的な環境で語学を身につけたい人
・英語やフランス語以外の語学に興味がある人

上智大学と比して、青山学院大学は文学的なアプローチから外国語に触れるため、実践的な環境を強く求める場合はイメージと異なる可能性があります。。

イギリス文学概論やアメリカ文学概論など、文学に興味がない場合は少々苦痛となる科目が選択科目として用意されているため、外国語学習のみに拘る場合はネガティヴに映る可能性があります。

ただ、青山学院大学のメリット面で述べたように外国語の習得をするだけでは、異なる文化的背景を持つ相手と真に理解し合うことは難しいため、このような科目も食わず嫌いせず履修をすることをおすすめします。

また、青山学院大学では文学部の中に英米文学とフランス文学が設置されていますが、その他の言語を習得する環境はありません。

英語やフランス語以外の言語を学びたい場合は青山学院大学は避けましょう。

また、後述する上智大学のデメリットでもありますが、青山学院大学は人文科学が著名な大学であるため、法学や経済学と言った実学が比較的手薄である大学です。

将来的に実業界での活躍を考えている人は青山学院大学を積極的に選ぶのではなく、明治大学や中央大学といった実学系の大学を候補に入れましょう。

上智大学がおすすめな人

・国内トップクラスの外国語学部で複数の言語を学びたい人

上智大学は前述の通り、外国語を学ぶ環境としては私立大学でトップクラスの難易度と環境を持っています。

英語やフランス語は多くの大学で整備されていますが、スペイン語やロシア語といった言語までカバーしている大学は数少ないです。

また、複数の言語を学ぶ環境を持った上智大学だからこそ可能である3言語3視座の取り組みも非常に魅力的であり、第3言語までを視野に入れている場合は上智大学一択と言えます。

また、上智大学はローマ教皇庁と深い関わりを持つ、日本最古のカトリック大学である点も非常に評価できるポイントです。

上智大学はローマ教皇を来賓として招いた経験がある世界でも数少ない大学であり、これは国内のどの私立大学にもない上智大学のみの特色と言えます。

ちなみに上智大学はカトリック系、青山学院大学はプロテスタント系であるため、大学の持つ雰囲気も異なります。

カトリックは神父様が教会にいらして教会も非常に煌びやかですが、プロテスタントは牧師さんが教会にいらして教会は非常に質素なものになります、

上智大学がおすすめではない人

・言語の文化的背景の学習を中心に行いたい人
・法学や経済学といった実学を専攻したい人

上智大学外国語学部はその特性上、外国語の習得や運用を目的としたプログラムになっています。

青山学院大学と比した場合、文化に対する学習は薄くなる可能性があるためその点は注意が必要です。

3言語3視座と言うと聞こえはいいですが、在学中に使える時間は皆平等であるため、1つの言語に対して避ける時間がすくなることは必然です。

4年間という限られた時間の中で1つの言語を習得することだけでも非常に大変であることを考えると、英語やフランス語だけを習得したいと言う目標であれば青山学院大学のほうが落ち着いた環境であると言えます。

また、青山学院大学のデメリットとしても挙げましたが、外国語学部が非常に著名であることに対し、上智大学の実学系学部はあまり目立った活躍を残せていないことは1つのデメリットとして挙げられます。

そもそも早慶上智という括りは受験業界上のグルーピングのため、早稲田大学や慶應義塾大学に比べ実業界での活躍は一枚劣っています。

大学の規模や卒業生の数などを考えても、ビジネスの世界で活躍を目指すのであれば同等の難易度を持つ早慶のビジネス系学部を志望する方がベターと言えるでしょう。

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