【どっちが上?偏差値や就職は?W合格したら?】中央大学と法政大学を比較

・中央大学と法政大学はどちらが良い大学?
・就職力や偏差値は学部によって差はあるの?
・両大学のおすすめの学部があれば知りたい。

この記事は、そんな疑問を持つ方に向けて書いています。

結論としては、中央大学と法政大学はどちらも非常に人気のある大学であり、入学するためには同学年の上位15%程度の学力が必要になります。学部によって学力の差はかなり大きく、どの学問を志すかによって進学先を決めた方が良いでしょう。中央大学は伝統的に法学に強く、法政大学は学部間に大きな差はありませんが近年国際系学部が人気です。

目次

中央大学と法政大学を数字で比べてみる

※レーダチャート上の大学名をクリックすると表示する大学の数を変更出来ます。
中央大学項目法政大学
22.1%上場企業就職率21.9%
58.5pt偏差値60.0pt
1,226pt立地3,876pt
690名講師数745名
24,873名学生数28,843名
8学部学部数15学部

まず、概観ですが中央大学と法政大学をチャート上で比較すると、中央大学が大幅に小さいチャートになっています。

この理由としては、中央大学が東京都八王子市にキャンパスを構えており比較的田舎にあるのに対し、法政大学は東京都千代田区にキャンパスを構えており非常に都会であることが挙げられます。

東京都内に在住の受験生であればイメージし易いかとは思いますが、東京都八王子市と東京都千代田区では全く環境が異なります。

中央大学のメインキャンパスの最寄駅である中央大学・明星大学駅からは東京都心である新宿駅までは約50分、東京駅までは約1時間10分程度かかります。

一方で法政大学のメインキャンパスの最寄駅である市ヶ谷駅からは新宿駅まで約10分、東京駅までは約15分の距離となります。

この立地の差は大学の下級学年である1~2年次は殆ど気にならないかと思いますが、就職活動をする3~4年次では大きな差になります。

また、中央大学は8個の学部を持つ大学に対し、法政大学は15の学部を要する多様な学びを提供する大学です。

学部の多さは一概にメリットとは言えませんが、学部が多いことは大学内で受けることが出来る授業の多様性にもつながるためデメリットにはならないでしょう。

その他の項目に関しては中央大学、法政大学ともに非常にレベルの高い大学と言え、どちらも遜色ないと考えて良いでしょう。

各学部の偏差値で比較する

中央大学学部系統法政大学
学部(偏差値)学部(偏差値)

(75)
法律政治
(72)
総合政策
(73)
経済
(71)
経済経営経営
(71)

(70)
経済
(70)
社会社会
(70)

(71)
文化
(72)
国際経営
(71)
国際国際文化
(75)
国際情報
(71)
グローバル教養
(75)
教育
理工
(68)
理工デザイン工
(67)
理工
(66)
情報
(66)
生命科
(66)
その他キャリアデザイン
(72)
人間環境
(70)
スポーツ健康
(69)
現代福祉
(68)

上記はベネッセ主催の駿台ベネッセ模試のデータを掲載しているマナビジョンより2022年度の最新のデータを引用したものです。

偏差値に関してはどちらの大学も一長一短と言えますが、中央大学に関しては看板学部である法学部の偏差値の高さが目立ち、法政大学に関しては国際文化学部やグローバル教養学部等の国際系学部の活躍が目立ちます。

伝統的に中央大学は法学部に強みを持っており、法学部の中でも特に法律学科は非常に人気が高く、その難易度は早慶上智の一部学部に匹敵するものとなっております。

法政大学はこれまで看板と呼べる学部がなく、どの学部も平均的な学力だったため、他のGMARCHクラスの大学に比べるといまいちパッとしない印象でしたが、近年は留学を必須とする国際系学部の躍進が目立っています。

また、法政大学は学部名から学びの内容が捉えにくいという点が注意という側面があり、学部名と志す学問領域がマッチしていたとしても正しい情報を得るため大学からの資料等を確認するようにしましょう。

大学の就職力で比較する

中央大学順位法政大学
企業(人数)企業(人数)
教員
(90)
1東京都特別区
(64)
国税庁
(38)
2教員
(62)
東京都庁
(30)
3りそなグループ
(30)
大和証券グループ本社
(29)
4オリックスグループ
(27)
東日本旅客鉄道
(29)
5JTBグループ
(25)
三菱UFJ銀行
(28)
6富士ソフト
(23)
ニトリ
(27)
7三井不動産リアルティ
(22)
りそなホールディングス
(24)
8野村証券
(22)
みずほフィナンシャルグループ
(23)
9国家公務員一般職
(21)
第一生命保険
(20)
10三菱UFJ銀行
(20)

中央大学と法政大学を見比べた際に偏差値以上に大きな差がある項目が、各大学の就職先の違いになります。

上記の記事では青山学院大学と明治大学の比較を行っていますが、両大学でも非常に多くの卒業生が教員の道を選んでいることが分かり、この点では中央大学と法政大学も同様となります。

しかし、中央大学ではこれに続き国税庁や東京都庁が人気の就職先となり、TOP3を公務員が占める珍しい大学となりました。

中央大学は大和証券グループ、三菱UFJ銀行、りそなグループ、みずほフィナンシャルグループ、第一生命と金融系の大企業への就職も非常に目立ちます。

法政大学でもりそなグループや野村証券などの金融系の人気もありますが、JTBなどの旅行業などの中央大学にはない就職先もランクインしており、国際系学部が力を伸ばしている影響を窺い知ることが出来ます。

大学と大学のおすすめの学部は?

ここまでは全体的な項目に加え、受験生が気になる偏差値や就職力について比較してきました。

ここからは両校の得意な分野を踏まえ、多くの学部の中からさらにおすすめ出来る学部の紹介を行っていきます。

中央大学のおすすめの学部

・法曹界に多数のOBを持つ伝統の法学部

中央大学と言えば一番に名前が上がるのが法学部法律学科になります。

法学部では実学主義の方針を貫き、学問的な法学はもちろんですが、実社会で具体的な問題に対して解決力のある人材を育てることに尽力しています。

そんな中央大学法学部では、司法試験におけるシェアも非常に多く、法曹界での影響力が非常に強くなっています。

近年は予備試験(旧司法試験)と呼ばれる大学院を修了せずに受ける試験ではなく、新司法試験と呼ばれるロースクールに進むことが条件の試験が主流ではありますが、こちらの試験においても中央大学の力は東大京大早慶に次ぐレベルであることが分かります。

順位大学合格者
1慶應義塾大学法科大学院125名
2早稲田大学法科大学院115名
3東京大学法科大学院114名
4京都大学法科大学院96名
5中央大学法科大学院83名
令和元年新司法試験大学別合格者数

中央大学の法学部は明治時代に設立された英吉利法律学校からの流れを汲む名門大学であり、これまで数多くの人材を法曹界を中心に輩出してきました。

しかし、1970年代の大学郊外移転によって都心にあった中央大学は東京都下の八王子市に移転することとなり、都内の受験生を中心に人気が低迷していくこととなりました。

法学部はそれまでの伝統を貯金としてそこまで人気を落とすことはありませんでしたが、それでも都内の早慶上智に比べると比較不利な状況でした。

そんな中で、2023年度より中央大学法学部の都心回帰が決定し、法学部の1~4年次、法科大学院、そして資格支援の炎の塔の機能が全て都内に戻ってくることになりました。

これまでも伝統的に強かった中央大学法学部が都内に戻ってくることを考えると、GMARCHの中で圧倒的な人気になることは言わずもがなですが、早慶上智を脅かす人気になることが考えられます。

法政大学のおすすめの学部

・語学習得を目的とし、留学が必須の国際文化学部
・全ての授業が英語で行われるグローバル教養学部

前述の内容ですが、法政大学は他のGMARCHレベルの大学と比較し、特徴的と言える学部がないことがネックでした。

歴史的には法学部がブランド力を持っていましたが、民法典論争という出来事により法政大学法学部はブランド力を失ってしまいます。

法学部がブランド力を失ってしまった結果、これといった強みを押し出せていなかった法政大学でしたが、近年は国際系学部の躍進が目立っています。

法政大学には他の大学と同様に日本語を中心に英語を学ぶ国際系学部である国際文化学部と、全てを英語で学ぶグローバル教養学部の2つを持つ珍しい大学でもあります。

国際文化学部では多くの日本の学生が学んでおり、英語が母語でなくとも大学での授業を受けることが可能です。

在学中に必ず留学に行くことがカリキュラムに組み込まれており、否が応でも英語力が上がっていく仕組みとなっています。

一方でグローバル教養学部は英語が利用出来ることが前提となっている学部であり、学部名で表されている通り英語によって一般教養を学ぶ環境となっております。

グローバル教養学部ではほとんどの授業が20名程度で行われており、大学というよりは高校のような先生と生徒の距離が押し出されているメリットとなっています。

大学在学中に英語を身に付けたいと考えている受験生は国際文化学部、すでに英語が活用出来ており文理問わず様々な学問を広く学習したいのであればグローバル教養学部がおすすめです。

中央大学と法政大学がおすすめな人は?

中央大学がおすすめな人

・将来法曹界に進みたいと考えている人
・大学在学中は学問に取り組むことを最優先したい人

前述の内容でもありますが、中央大学は法学部圧倒的なブランド力を持っており、法曹界におけるOBOGの数も他のGMARCHレベルの大学と比べ物になりません。

令和元年度の結果では旧司法試験の合格者数(3位)や新司法試験の合格者数(5位)となっており、例年好成績を残しています。

また、中央大学は司法試験に次ぐ難易度を誇る公認会計士試験でも非常に優秀な成績を残しており、大学全体とし資格熱を感じます。

法学部は2023年度より茗荷谷にキャンパスを移しますが、大学全体としての資格熱の強さには学内の雰囲気だけでなく、キャンパスが置かれる環境にもあると言えます。

中央大学は東京都八王子市という東京都下にキャンパスを置いているため、都心にキャンパスを持つ大学に比べ周囲に娯楽が少ないという特色を持ちます。

大学在学中は学外に魅力的なものも多く、大学生活は誘惑との戦いであるとも言えます。

こういった学問に集中出来る環境というのはGMARCHでは中央大学のみが持つ特色とも言えますので、大学在学中は勉学のみに励みたいと考える場合はおすすめです。

中央大学がおすすめではない人

・大学在学中にインターンなどの学外活動に取り組みたい人

おすすめな項目で都心から離れていることを述べましたが、これは学外の活動に力を入れにくいというマイナスな側面も持ちます。

大学在学中における学外活動とは単に遊びを指すだけでなく、早期就職活動であるインターンシップなどの活動も指します。

当然ですが、企業の多くは都心に本社を構えていることが多く、インターンシップなどを行う場合は大学から企業に出向く必要があることが大半のため、キャンパスが都心から反れていることは致命的な弱点になります。

特に外資系企業などは早期インターンシップ等に精力的であり、内定の条件にインターンシップへの参加を含めていることも非常に多くなります。

こういった企業を将来の目標とする場合は中央大学はおすすめ出来ない大学となります。

法政大学がおすすめな人

・英語力を伸ばしグローバルに活躍したい人
・学問と就職活動の両立を行いたい人

法政大学は国際文化学部とグローバル教養学部という2つの国際系学部を持つ珍しい大学である点は言及しました。

英語に力を入れたいがまだまだ英語に自信がない人と、既に英語を母語レベルで使いこなせるため大学在学中は教養を身に付けたいと考える人が、それぞれのレベルに応じて学部を選べる点は非常に魅力的ですね。

国際文化学部に関しては留学が必須になるため、否が応でも英語力を伸ばすことが出来、グローバルな人材に近づくことが可能となります。

また、中央大学のキャンパスの立地はデメリットとして挙げましたが、法政大学のキャンパスの立地は非常に優れており大学での勉強と就職活動の両立が容易になっています。

そもそも、法政大学がキャンパスを構える市ヶ谷は都内でも有数のビジネス街であるため、電車に乗らずとも歩いてインターンシップに参加することも可能な場合もあるでしょう。

一点注意として挙げられることは、法政大学の経済学部や社会学部などの一部の学部は多摩キャンパスといって比較的郊外にあるため、自身の志望する学部がどのキャンパスに属しているのか確認をしましょう。

法政大学がおすすめではない人

・学問に取り組みたいが誘惑に弱くて心配な人

これは己を強く律することが出来る学生であれば全く問題ない点になりますが、法政大学のキャンパスがある市ヶ谷という街は非常に多くの誘惑を持つ街でもあります。

現に多くの都内の大学生が学外活動であるサークル活動等に熱中するあまり学業が疎かになっている例が多くあり、非常に勿体無い時間の過ごし方をしてしまう場合もあります。

大学在学中の期間は4年間と長いようで決して長くない期間であり、この期間を正しく使うことが出来れば自身が志望する企業や超難関資格の取得等も夢ではありません。

限りある大学生活を有意義に使うことに不安がある人は娯楽だらけの街で学ぶことは要検討と言えるでしょう。

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